Defeatureパネル

Defeatureパネルは、ピンホール、サーフェスおよびサーフェスエッジ上のフィレット、および重複サーフェスの検索と削除に使用します。

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各サブパネルでは、ユーザーが削除したいフィーチャーを手動で選択することができますが、それらのフィーチャーをユーザーに代わって探し出す下記の3ステップのプロセスもサポートしています。
ステップ 動作
Step 1:検知 ピンホール、フィレットまたは重複サーフェスを検出する対象サーフェスの選択、検知パラメータの設定、基準に該当するフィーチャーの検出を行います。
Step 2:選択/選択解除 モデルから削除したいフィーチャーのみが選択されるよう調整します。
Step 3:除去 選択されたフィーチャーを除去します。

Pinholesサブパネル

Pinholesサブパネルは、ピンホール(ほぼ平面のサーフェス上に存在する円形の内部ループ)を探し出して閉じる際に使用します。与えられた直径を基に、ピンホールおよび細長い非円形スロットを探すことができます。指定した値と等しいか、それ以下の直径をもつピンホールが検索され、それらを削除または閉じることができます。同様に、指定した直径以下の長さをもつスロットも、検索して閉じることが可能です。

ピンホールとは、次の2つの条件下、円形にマッチする内部ループのことを言います:
  • ほぼ平面のサーフェス上にあること
  • その形の面積と周の長さの比が妥当な限界値以上であること指定されたループの長さで円形が最大の面積を生み出すよう定義されていることHyperWorksは、ループの面積が、同じ特性直径を有した完全な円形の予想される面積の少なくとも半分であるかどうかをチェックします。
また、円周と面積の比を使ってそれがピンホールであるかどうかを判定します。与えられた直径と等しいか、それ以下である内部ループは、ピンホールとしてマークされます。


図 1. パートの上部のピンホール
オプション 動作
surfs selector ピンホールを探し出したいサーフェスを選択します。
pinholes ピンホールを選択します。
diameter < ピンホール直径として許容される最大値より大きい値を入力します。

小数点値も入力できます。この値は、許容され得る直径の最大値を上回っていなければなりません。HyperWorksは、ここで指定された数値およびoptionsページで指定された節点のトレランス値より小さい(等しくはない)直径をもつ穴を探し出します。穴は完全な円形である必要はなく、直径は特性寸法として扱われます。

Surf Filletsサブパネル

Surf Filletsサブパネルでは、サーフェスフィレット(ほぼ垂直な幾何エンティティ間のスムーズな移行部分を成す湾曲したサーフェス)を探し出して削除します。フィレットは常に一様な円弧を有するため、半径を基に検索することが可能です。また、結合しているエッジのうちの1つをピックすることによってフィレットを選択することも可能です。フィレットが検索されると、検索プロセス後に自動的に表示されるツールを用いて削除できます。


図 2. サーフェスフィレット. 湾曲した黄色のサーフェスがフィレット。

サーフェスフィレットを削除する際、サーフェスを選択し、removeをクリックするとアルゴリズムがスタートします。選択されたサーフェスは、フィレットサーフェスであると認識されます。削除アルゴリズムの作業は、フィレット検知アルゴリズム(find filletsをクリックすることで起動される)による作業の結果に依存しません。ユーザーは、フィレットであるとして、削除したいサーフェスをすべて手動で選択することができます。そういった決定が一旦なされ、サーフェスが選択されると、誤って選択されたサーフェスをフィレット解除できない場合を除き、削除アルゴリズムは、この決定を干渉することはありません。

フィレットの(選択された)サーフェスに隣接するすべてのサーフェスおよびそれらとグリーンのエッジによって結合されたものは、延長され、互いに交差します。サーフェスの延長は、他のサーフェスとの交差によりトリムされます。トリムされた延長サーフェスおよび元のフィレットサーフェスが閉じた形状を形成できる場合、"defilleting"(フィレットの除去)は可能で、互いの交差によりトリムされた延長サーフェスのセットでフィレットサーフェスのセットを置き換えることにより、実行されます。形状の修正が、フィレットサーフェスに隣接する元のサーフェスの一部の修正を要する場合、アルゴリズムは動作しなくなります。また、他のサーフェスによってトリムされた延長サーフェスによって形状が悪化したり、延長サーフェスの交差が過度の延長距離(フィレットのプロパティサイズの数倍)を要する場合にもうまくいきません。これは、例えば、いくつかのほとんど同一線上にある一連のフィレットの中から1つだけを選択した場合、アルゴリズムは正しく(バグの結果ではなく)動作しないであろうことを意味します。その理由としては、周りのフィレットがフィレットとして扱われていない場合、そのサーフェスの延長は選択されたフィレットサーフェスに対しほぼ平行と認識されてしまうためです。このため、悪化修正ボリュームまたはサーフェスの延長は、既存のサーフェスをカットし、形状の修正は、既存サーフェスの再トリミングを要することになります。動作不能な状況のもう1つの例として、フィレットサーフェスがほとんど平行なサーフェスに結合している場合があります。この場合、それらサーフェスの延長が、プロパティフィレットサイズをはるかに越えた距離で交差しなければなりません。
オプション 動作
lines selector フィレット検索アルゴリズム用のラインを選択します。
surf フィレット検索アルゴリズム用のサーフェスを選択します。

自動検索アルゴリズムを使用せずに、手動でフィレットサーフェスを選択することも可能です。そのためには、サブパネルに入った直後に、ラインまたはサーフェスを選ばずにfind filletsをクリックします。

min radius 最小フィレット半径を指定します。
max radius 最大フィレット半径を指定します。

Edge Filletsサブパネル

Edge Filletsサブパネルは、エッジフィレとの特定と削除に使用します。サーフェスフィレットと同様エッジフィレットも、垂直に近い自由エッジの交点にスムーズなカーブを成しています。エッジフィレットは、フィレットの弧の半径を基に検索し、削除することが可能です。

エッジフィレットは、最小および最大半径と角度の欄に指定された条件下、円弧におおよそのところ置換され得るサーフェスのトリミングループの一部です。

現時点では、異なるサーフェスに属するフィレットまたは異なる除去サーフェス間に渡る領域の検出はしません。


図 3. Edge Fillets. エッジフィレット(矢印)
オプション 動作
surf フィレット検索アルゴリズム用のサーフェスを選択します。

自動検索アルゴリズムを使用せずに、手動でフィレットサーフェスを選択することも可能です。そのためには、サブパネルに入った直後に、ラインまたはサーフェスを選ばずにfind filletsをクリックします。

fillets フィレットを選択します。
min radius 最小フィレット半径を指定します。
max radius 最大フィレット半径を指定します。
min angle フィレットの始点と終点で計算されるエッジへの接線の交差により形成される内角の許容可能な最小値を入力します。
all / fillets / rounds デフォルトであるallの設定を選ぶと、検知されたすべてのフィレットがハイライト表示されます。設定をfilletsまたはroundsに変更し、凹形の領域(fillets)または凸型の領域(rounds)のみを選択することが可能です。フィレットが検知された後、検知パラメータを変更することもできます。新しい基準に合わないフィレット/ラウンドは、選択を無効にされます。しかし、より狭い範囲の基準に見合う追加のフィレットの検知は、ユーザーが再度findをクリックしない限り、行われません。
trim - intersect node 手動でエッジフィレットを削除する場合にこのセレクターを使用します。最初と最後の節点を選択後、ただちにフィレット作成が開始され始点および終点における接線が計算されます。接線は交差され、この鋭角は、領域内に何があるかとはほとんど無関係に、元の形状を置き換えます。

Duplicatesサブパネル

Duplicatesサブパネルは、重複サーフェスの検索と削除に使用します。複数の条件に基づいてフェイスが重複定義されているか否かを判断します。その他すべてが等しい場合、最も小さいIDをもつサーフェスを除き、重複しているものすべてを選択するよう試みます。ただし、そのようなサーフェスを削除することによって隣接する(重複していない)サーフェスとの連続性が損なわれる可能性がある場合、サーフェスをチェックして連続性を保持するものは(IDがどのようであろうとも)キープし、別の重複サーフェスを選択します。
オプション 動作
surfs / faces selector 重複サーフェスまたは重複フェイスを検索します。
cleanup tol = 2つの同等のサーフェスが重複定義されているのではなく別々のものとして意図されているとみなされるには、その間にどの程度のギャップが存在する可能性があるかを定めます。サーフェス間のギャップがこの値以下である場合、それらのサーフェスは重複定義されているものとみなされます。

Symmetryサブパネル

Symmetryサブパネルは、対称性サーフェスの検索または対称性について選択されたサーフェスセットを比較するのに使用します。検出された対称性サーフェスは別々のコンポーネントに再編するか、もしくは、対称性サーフェスセットのペアのうちの1つを削除することが可能です。

これは、対称性の高いコンポーネントについて有益です。何故ならば、この機能を使用した後、半分についてのみ形状クリーンアップを実施し、メッシュを鏡面コピーすることによって、メッシングに先立ってコンポーネント全体をクリーンアップする必要がなくなるためです。
オプション 動作
find symmetry / compare
Find symmetry
1つのコンポーネント内で指定した対称面について互いに対称を成すサーフェスを探し出します。
Compare
選択した異なるコンポーネントの中から対称なサーフェスを探し出します。
surfs selector サーフェスを選択します。
vector selector 対称軸を定義します。他のオプション(軸やN1/N2/N3など)はその方向を決定しますが、ベース節点Bは、その位置を示します。
reorganize 対称サーフェスを新規の別コンポーネントに保存します。
delete positive 対称軸の正方向にある対称サーフェスを削除します。対称検索時に使用されます。
delete negative 対称軸の負方向にある対称サーフェスを削除します。対称検索時に使用されます。
delete first 選択された最初のサーフェスセットから対称サーフェスを削除します。対称比較時に使用されます。
delete second 選択された2つ目のサーフェスセットから対称サーフェスを削除します。対称比較時に使用されます。

実行ボタン

ボタン 動作
find 選択を検索します。
delete 選択を削除します。
reject 選択を破棄します。
remove 選択(ハイライト表示)されたすべてのフィレットを除去します。
return パネルを終了します。