Spherical Clippingパネル

Spherical Clippingパネルは、3次元球体内のモデル領域のみを表示させ、球体の外側はすべて隠すことによって、モデルの特定の領域にフォーカスするのに使用します。

場所:Displayツールバー

大きなモデルのごく一部を作業対象とする場合、他の部分のエンティティをマスクした状態や非表示の状態にすることなく、作業対象部分のみを表示するには、このクリッピング機能を有効にして、クリッピング球の中心と半径を選択します。クリップした部分の作業が終了した後、クリッピング機能をオフにするか、別のクリッピングの中心を選択します。これにより、ユーザーは、モデル内の小さな領域を探査しながら必要な領域のみ表示させていくことができます。クリッピング情報は、モデルと共にデータベース(.hm)ファイルに保管されます。auto fitオプションは、新しい中心または半径を選択した直後、クリップされたモデル領域のみが画面全体に表示されるよう自動的に調整します。

個々の要素が部分的にクリップされることはありません。要素中心がクリッピング球内にある場合、その要素全体が表示されます(接触サーフェスの個々のセグメントについても同じです)。

サーフェス、ライン等の形状エンティティは部分的にクリッピングされることがあります。

モデリングウィンドウでどのエンティティを個別に選択できるかが、クリッピングによって変化します。クリッピング球内部に存在するエンティティのみを選択できます。例えば、部分的にクリッピングされている要素のエッジのうち、クリッピング範囲外のエッジ上にある節点は選択できません(その要素全体がモデリングウィンドウに表示されていても同様です)。

クリッピングは、拡張エンティティ選択には影響を及ぼしません。例えば、クリッピングによってサーフェスのごく一部のみが表示されている状態で拡張エンティティ選択を使用して表示されているすべてのサーフェスを自動メッシュ用に選択した場合、クリッピング設定とは関係なく表示されているすべてのサーフェスに対しメッシングが実行されます。表示上、クリッピング領域の外側にあるサーフェスがハイライト表示されます(画面を再描画するまで)。

既存のモデルへのデータベースファイルのインポート中、(インポートされたものではなく)その時点でセッション内に存在するモデルクリッピングが適用されます。

クリッピングの中心と半径が正確であることを確認してください。これらが正確でないと、モデルがモデリングウィンドウに表示されないことがあり、混乱の原因となります。例えば、インポートされた1つのモデルがクリッピング半径の外側にはみ出した場合(表示されない)、インポートが正しく行われなかったようにも見えます。

クリッピングの中心と半径は、クリッピングがオフにされても保管されています。クリッピングが再度オンにされると、その前の設定が使用されます。

また、左クリックによって、球をモニターのプレーン内に"パン"することも可能です。球は、クリックされたポイントを中心として再配置されます。keep centeredオプションを使用した場合、球は固定されたままですが、モデルはクリックしたポイントを中心にパンします。

モデリングウィンドウでは、マウスを使用して球の半径を調整できます。モデリングウィンドウの任意の場所を右クリックすると、そのポイントから球の現在の中心までの距離が、球の半径として再設定されます。この方法により、球の内側を右クリックすると半径を小さく、外側を右クリックすると大きくすることができます。

パネルオプション

オプション 動作
clipping radius クリッピング球の基本半径を指定します。
modify by factor 数値を選択します。数値を右クリックして小さくしたり、左クリックで大きくすることも可能です。

multiplyボタンまたはdivideボタンを使用してクリッピング球のサイズを調整する場合は、ここで指定した値で球のclipping radiusがそれぞれ乗算または除算されます。

auto fit 球のサイズを変更すると、必ずビューがパンおよびズーム調整され、モデルの可視部分(クリップされていない部分)がモデリングウィンドウの内部に必ず表示されます。
keep centered モデリングウィンドウの中心にクリッピング球を教示した状態を維持します。
clip boundary elements  

実行ボタン

入力 動作
enable 指定された設定に従ってモデルをクリッピングします。
previous settings 1つ前の設定を復元します。
return パネルを終了します。