Auto Midsurfaceツール

Auto Midsurfaceツールを使用して、中立面を引き伸ばし、また修正します。

Auto Extractionサブパネル

Auto Extractionサブパネルを使用して、ソリッドパートを表現する複雑なサーフェスのグループの中立面を1回の手順で抽出します。
オプション 動作
entity selector 中立面を抽出するサーフェスまたはソリッドを選択します。
closed solid / incomplete solid
closed solid
ソリッド形状のサーフェスを1つ選択し、extractをクリックします。選択されたサーフェスが属する閉じられたボリュームが自動的に特定され、そこから中立面が抽出されます。
incomplete solid
抽出のためのボディを特定するためのサーフェスの選択や位置決定のための追加オプションを有効にします。
select connected surfaces 1つのサーフェスを選択すると、それに接続されたすべてのサーフェスが自動的に選択されます。
注: 不完全なソリッドが選択された場合にのみ有効です。
outbound normals (red) 選択されたボリュームの法線は、閉空間の外側に向かうことを前提とします。法線が閉じられたボリュームの内側に向かう場合、このチェックボックスのチェックをはずします。
選択が完了した段階で、選択されたサーフェスの法線が表示されます。
注: 不完全なソリッドが選択された場合にのみ有効です。
color display normals / vector display normals 選択したサーフェスの法線方向をどのように表示するかを選択します。カラー表示をお勧めします。

法線が統一されている場合、color display normals は、モデルサーフェスの外側を赤または青のどちらかで表示しますが、色が混在することはありません。ほとんどのモデルについて、法線は自動的に一貫して方向付けされます。

fix normals / reverse normals 一貫した法線方向を持たないサーフェスの法線方向を修正します。
fix normals
選択したすべてのサーフェスの法線を自動的に修正します。
reverse normals
サーフェスの法線が統一されていない場合、サーフェスの選択をリセットし、法線の調整が必要なサーフェスを選択します。
中立面を正しく抽出するには、法線方向が一貫している(すなわち、法線がすべてパートの外側を向いているか、すべて内側を向いている)ことが必須です。
extract 中立面を抽出します。

Extraction Optionsサブパネル

Extraction Optionsサブパネルを使用して、中立面を抽出する設定を定義します。
オプション 動作
offset + planes + sweeps / offset + planes / offset / skin offset
offset + planes + sweeps
平面の部分またはスイープサーフェスの部分を中間サーフェスとして使用できる場所を特定します。モデル内の残りの場所、つまり、中立面サーフェスとして使用できない平面またはスイープサーフェス位置には、offsetオプションと同じアルゴリズムが使用され、モデルの側面からのオフセットによって中立面が作成されます。


図 1.
offset + planes
モデルの中で、平面の部分を中間サーフェスとして使用できる場所を特定します。モデル内の残りの場所、つまり、中立面サーフェスとして使用できない平面位置には、offsetオプションと同じアルゴリズムが使用され、モデルの側面からのオフセットによって中立面が作成されます。


図 2.
offset
モデルの側面サーフェスを中間方向にオフセットして配置することにより、中間サーフェスの部分を作成します。これは、HyperWorksにおける中立面抽出のための従来のアプローチです。


図 3.
skin offset
概要:"skin offset"法は、モデル上の2つの最も大きいフェイスを自動的に検出し、その厚さを検出してから、一方の面をもう一方の面に向かって厚さの半分だけオフセットすることにより中間面を作成します。これは、中立面を作成する最も早い方法です。しかし、多くのモデルにおいて、適切に機能しません。
過程:
  • フェイス間の遷移が滑らかな場合。場合によっては、デフォルトの形状のフィーチャ角度を大きくすることにより、滑らかでない遷移の一部を処理できます。
  • ある面から別の面へのエッジ/穴における遷移が滑らかでない場合、遷移は十分に鋭角でなければなりません。
  • リブが存在しない場合。入力には1つのフェイス(面)のみ指定します。
  • 板厚の変化は考慮されません。
"skin offset"が正しく適用される典型的なモデルは、メタルプレス部品です。
図 4.
align steps/keep step jumps ステップ状に変化する厚みを持つパートで、そのステップをどのように管理するかを選択します。このようなパートの例として、一端の厚みが他端の厚みの2倍で、その厚みの変化が一定の傾斜状や曲線状ではなく、ステップ状で急峻である平坦なシートが考えられます。
align steps
単に中立面を配置します。
step jumps
さまざまな中立面の間で、元のモデル同様のステップを生成します。
align stepsが選択された場合、このオプションとそのサブオプション(user mid position/auto mid positionとユーザー定義の中立面位置の値)は、中立面抽出時に、一方に1つのサーフェスがあり、その対面には異なる間隔で配置された複数のサーフェスがある(段状)場合にのみ実行されます。


図 5. 有効なステップ. 単一のサーフェスの前にステップを生成
段状のサーフェスが1つのサーフェスの対面でなく、複数のサーフェスの対面にある場合、段状の面は中立面抽出時に整列可能であるという認識はされません。


図 6. 無効なステップ. 複数のサーフェスの前にステップを生成
抽出されるべき中立面の両側が段状である場合、align stepsが適用されますが、中立面抽出時に段状の面が一列に整列されるという保障はありません。
注: これは、offsetが選択されたときにのみ有効です。
auto mid position / user mid position
auto mid position
ボリュームの最も大きい側面と平行に中立面を作成します。この中立面には、各"段"におけるより小さいフェイスと中立面の間の距離の変化を表す"オフセット"データが含まれています。


図 7. . 中立面(オレンジ色の節点を含む)は、ソリッドプレートのより大きいフェイスに平行です。
user mid position
0~1の範囲の値で中立面のオフセットを定義し、ボリュームの最大の側面からのオフセットを指定します。
注: これは、offsetとalign stepsをオンに設定したときにのみ有効です。
allow rerun Edit Collapsed Linesサブパネルに移動します。このサブパネルで、抽出後の中立面上におけるポイントの関連付けを表示する可視設定を有効にして、整合用のラインを作成し、編集できます。

新たに中立面を抽出した場合、中立面は、最初の中立面抽出中に検出された整合用ラインと手動で追加した整合用ラインを使用して作成されます。

allow rerunを無効にした場合、またはno rerunかprepare for rerunに設定した場合、手動で追加した整合用ラインは新たな中立面抽出の際に使用されません。

use base surfaces Edit Base Surfacesサブパネルに移動します。中立面を抽出する際に、互いに分離しているが整列している中立面を作成するために、複数のソリッドのベースサーフェスのうち、連続しているとして扱うものからの距離を、このサブパネルで指定します。

use base surfacesが無効の場合、選択されたベースサーフェスからの指定された距離において新規中立面は作成されません。修正したベースサーフェスの設定は、これを削除するまでは保存されます。

thickness bounds/no thickness bounds パート内のプレートの板厚境界を指定するかどうかを選択します。
thickness bounds
パート内のプレートの最小板厚と最大板厚を指定します。
この設定範囲に入る板厚のプレートについてのみ、中立面が作成されます。thickness boundsは、中立面作成におけるロバスト性と処理時間の向上を図ることができますが、薄過ぎる板厚制限を選択することによって一部のプレートが欠けたりすることのないよう注意する必要があります。
no thickness bounds
中立面の抽出で使用する、最大板厚の比率を指定します。
最も厚いプレートの板厚に対する最も薄いプレートの板厚の比で、ここでは許容される最大値を指定します。この値に最も薄いプレートの板厚を掛けたものより大きい板厚をもつプレートは無視されます。小さ過ぎる値を使用すると、正しくない中立面抽出をもたらす結果となります。しかしながら、大きい値を使用すると処理に時間がかかります。
max R/T ratio T接合、X接合、およびより複雑な接合でのみ、この比率が考慮されます。(図の右側のような)T-接合を有さないカーブには適用されません。


図 8.
指定した値よりもR/Tが大きいと、この領域は接合と認識されず、ソリッド片と見なされます。(上の図で示すように)Tが接合上の別の辺上で異なる場合、最も大きいTが使用されます。

多くの場合、フィレットは完全な円柱ではなく、曲率が一定ではないか、もしくはフィレットの断面がフィレットの軸と直交してはいないため、実際にはフィレットにおけるカーブ上の長さとRは、あたかもそれが円弧であるかのように、この長さから再計算されます。

thickness based stitch tol 局所的な板厚の1/5として局所的に定義したトレランスに基づいて、中立面の最終的なステッチを実行します。

ステッチングに対してOptionsパネルで指定した、グローバルなクリーンアップのトレランスを使用するには、このチェックボックスをオフにします。自動中立面抽出により作成されるサーフェスにおいて広範囲で手動による修正が必要となりそうな場合に、これを使用することを推奨します。これは、比較的距離のある中立面のステッチングは、モデルの形状を正しく表現することができず、それ以降の形状操作に影響を及ぼす可能性があるためです。

extract by component/cross components このオプションは、ワンステップで複数のパートの中立面を抽出したい場合に使用します。
extract by component
各パートがそれぞれ専用のコンポーネントに配置されている場合、一度に1つのコンポーネントの中立面を抽出します。
cross components
モデルに配置された1つのパートが複数のコンポーネントに編成されている場合に指定します。
result in Middle Surface comp/result in current comp / sorted results 作成した中立面をどこに配置するかを選択します。
result in Middle Surface comp
Middle Surfaceコンポーネントに中立面を配置します(推奨)。
result in current comp
現在のコンポーネントに中立面を配置します。
sorted results
抽出した中立面を直ちにソートします。
sort Middle Surface comp into 抽出直後の中立面をどのようにソートするかを選択します。
<~[o]riginal name> comp
元のコンポーネントの名称の最初の文字を消去し、それを ~ で置き換えて新しいコンポーネントを作成し、中立面をソートします。例えば、my_comp というコンポーネントは、 ~y_compという名称になります。
<Midsurface #nn> comp
Midsurface #という名称でコンポーネントを作成します。# は、入力サーフェスまたはソリッドの属する各コンポーネント単位でナンバリングされ増加します。
original comp
中立面をそれらの親サーフェスまたはソリッドコンポーネントにまとめます。
<original name~> comp
元のコンポーネントの名前の最後に~を追加してコンポーネントを作成します。
<original nameN> comp
オリジナルの名前に自動的にインクリメント番号を与えて新規コンポーネントを作成します。
ヒント: 抽出した中立面サーフェスのコンポーネントを、Sortサブパネルで手動でソートします。

Message Optionsサブパネル

message optionsサブパネルは、中立面抽出中に表示する通知メッセージの種類を選択するのに使用します。
  • プレートタイプの変更
  • プレート削除の情報
  • pre-existing plates/base surfaces(既に存在するプレート / ベースサーフェス)
  • プレート / ベース情報の矛盾