Morph Optionsパネル

Morph Optionsパネルは、HyperMorphの各種パネルの多くに共通するモーフィングの挙動に影響するオプションへのアクセスに使用します。Morph optionsは、モーフィングに使用されるアルゴリズムの決定、また、対称性定義、モーフィング制約、自動スムージングや自動要素品質チェックなど、モーフィング機能を制御するためのオプションの指定に使用します。

場所:Toolsページ > HyperMorphモジュール

注: このパネルには、モーフィングのパネルおよびサブパネルのoptionsというラベルのボタンからもアクセスできます。

Morph Optionsパネルには、morphingオプション、auto qaオプション、domain solvers、globalオプション、fea results、およびparametersの各サブパネルが含まれています。

1つのサブパネルにおける変更は他には影響を与えません。また、サブパネルを切り替えてもすでに変更された内容が失われることはありません。

Morphingサブパネル

Morphingサブパネルは、対称、制約、およびモーフボリュームのアクティベートと非アクティベートの切り替え、最小サイズの設定、および中間節点の扱いの決定に使用します。
オプション 動作
second-order element handling 2次要素の中間節点を扱う方法を選択します。
no correction
モーフィング操作によって配置された場所に中間節点を残します。
例えば、サーフェスにメッシュをマップした場合、中間節点はマッピング時にサーフェス上に配置されます。このオプションを選択した場合はこれらの中間節点をそのまま残します。
force midpoint
モーフィング操作後、中間節点を要素エッジの中間点に再配置します。
hold current
モーフィング操作中に計算された中間節点の摂動を使用する代わりに、要素エッジの終端の節点の平均摂動によって中間節点を再配置します。通常、この方法は端点に応じた中間節点の現在位置を保持します。
curve edge domains
エッジドメイン上の節点のみを対象に、中間節点を決定するためにhold currentを使用します。
curve 2D domains
エッジドメインおよび2Dドメイン上の節点のみを対象に、中間節点を決定するためにhold currentを使用します。
active constraints アクティブにする拘束条件を選択します。

アクティブなモーフィング拘束条件はモーフィング操作に影響を与え、非アクティブな拘束条件は与えません。現在アクティブであるすべてのモーフィング拘束条件は、パネルに入った際に自動的にセレクターに読み込まれます。アクティブな拘束条件すべてを非アクティブにするには、拘束のセレクターにあるresetをクリックします。

active symmetries アクティブにする対称定義を選択します。
注: 非リフレクティブの対称定義をアクティブに変更すると、Morph Optionsパネルを離れた際に、影響を受けたドメインの影響が再計算されるため、注意が必要です。

アクティブな対称定義はモーフィング操作に影響を与え、非アクティブな対称定義は与えません。現在アクティブであるすべての対称定義は、パネルに入った際に自動的にセレクターに読み込まれます。アクティブな対称定義すべてを非アクティブにするには、対称定義にあるresetをクリックします。

minimum step size インタラクティブなモーフィング時に使用される最小ステップサイズを指定します。マニピュレータの使用、ベクトルに沿ったハンドルのドラッグ、サーフェス間でのハンドルのドラッグなどによるインタラクティブなモーフィングによって適用されたすべてのモーフィングは、ハンドルに適用される前にminimum step sizeに最も近い倍数に丸められます。したがって、minimum step size距離を1.0に設定すると、モーフィングにおいて1.0以下の移動は発生せず、常に移動距離は2.0、3.0、6.0などのように1.0刻みでとなります。これらのステップはスクリーン上全体のハンドルの動きに反映されます。distance欄には、モデルユニットにおける移動量を指定します。angle欄には、回転角度を指定します。
mvols: active / inactive / skin only アクティブなモーフボリュームは、モーフボリュームのハンドルが移動された際に、それらに登録されている節点をモーフィングします。モーフボリュームが非アクティブの場合、登録されている節点は移動されません。モーフボリュームを非アクティブにすることにより、morphパネルを使って、メッシュに影響を与えることなくモーフボリュームの位置を修正することが可能となります。モーフボリュームは、セレクターがmvols:activeまたはmvols:skin onlyに変更されることによって再度アクティブになり、HyperMorphは、登録された節点を再度登録します。このプロセスの間、登録されている節点は異なるモーフボリュームに登録されるか、どのモーフボリュームにも登録されないことになりますが、登録されていない節点は、たとえモーフィングの後にモーフボリュームの内側にあったとしても、そのモーフボリュームには登録されません。モーフボリュームについて節点を登録する必要がある場合、Morph Volumesパネルのupdate mvolsサブパネルにて登録が可能です。
mvols:skin only機能は、ソリッドメッシュ内部の節点に関するモーフィングをsolveボタンがクリックされるまで実行しません。これにより、非常に多くの節点を持つモデルの場合、モーフィングがモデル上にどのような影響を与えるかを把握しながらより素早くモーフィングを実行することが可能になります。この機能を使用するには、スイッチをmvols:skin onlyに切り替え、モーフボリュームに対しシェイプ変更を加えた後にsolveボタンをクリックして内部の節点をモーフィングします。
注: セレクターをmvols:skin only以外に設定した場合、ソリッドメッシュ内部の節点のモーフィングのみが自動的に行われます。
symlinks すべての対称定義について対称ハンドル間のリンクの有効と無効を切り替えます。

これが有効になっていない場合、モデルのモーフィングは異なる挙動を示します。リフレクティブ対称定義(1-plane、2-plane、3-planeおよびcyclical)は完全に無視され、非リフレクティブ対称定義はハンドルとはリンクされなくなりますが、節点へは引き続き影響を与えます。対称定義が必要となるモーフィングを引き続き行う場合、symlinksチェックボックスを選択します。

use constraints 拘束のアクティブ / 非アクティブを変更することなく拘束条件のオンとオフを切り替えます。

これが選択されていない場合、モデルへの拘束はモーフィング中に適用されません。

これが選択されている場合、アクティブな拘束条件だけがモーフィング中に適用されます。これによって、拘束条件を使用せずに一部のモーフィング操作を実行し、その後、拘束条件を再度有効にして引き続き別のモーフィングを実行することができます。

Auto QAサブパネル

Auto QAサブパネルは、モーフィング中の要素品質の自動チェックと調整に関連したオプションへのアクセスに使用します。
オプション 動作
auto quality check モーフィング操作の後、拘束条件が作成された際のそれらの適用を含め、要素の品質を評価します。HyperMorphは標準モードでは要素チェックを実行し、不合格要素をハイライト表示します。color plottingモードでは、要素の品質を反映した色で各要素の要素チェック結果を示し、メッセージバーに簡易なレポートを表示します。画面上にQAという文字が現れた場合、左クリックして画面をリフレッシュし、モーフィングを続けるか、または右クリックして要素をユーザーマークに保存することができます。インタラクティブモードでは、ハイライト表示はリアルタイムに行われます。1D、2D、3Dチェックについて、要素のねじれ、最小長、ヤコビアンなど、多岐にわたるチェックが使用できます。また、拡張エンティティ選択メニューには、自動品質チェックを全く行わないoffオプションが含まれています。

このパネルでは、check neg. jacobiansボックスからチェックマークを外すことで、負のヤコビアンのチェックをオフにすることも可能です。モーフィングが実行されるたびに、HyperMorphは負のヤコビアン値についてモデルをチェックします。負のヤコビアン値をもつ要素が1つまたは複数見つかると、エラーがレポートされ、マウスをクリックするまで、次の処理は行われません。バッチスクリプトを実行する場合など、このチェックを行わないようにするには、チェックをオフにすることが可能です。

auto remeshing manualリメッシングおよびon releaseリメッシングのいずれにおいても、メッシュスタイル(四角形、三角形、ミックスまたは直角三角形)とターゲット要素サイズの選択、更に、size controlおよびskew control、preserve shapesやremesh 3Dを行うかどうかを選択します。
on releaseの自動リメッシングでは、qa fail% >とラベル付けされた欄が表示されます。この値は、影響を受ける要素が自動品質チェックで不適合となる要素のパーセンテージを表し、これを超えた場合リメッシングが行われます。
注: 自動リメッシングは、自動品質チェックautomatic quality checkがオンになっていない限りアクティブとなりません。これは、現在のqa fail%値を得るためには自動品質チェックが必要となるためです。
自動リメッシング(on releaseオプションを選択するとオンとなる)時、モーフィング後にスクリーン上に表示されるメッセージを確認してください。自動品質チェックに不合格となった要素をハイライト表示した後、不合格要素の数がqa fail %を超えていた場合は、カーソルの横もしくはウィンドウの下部右側角に、"QA"ではなく"QA - right click to remesh"というメッセージが表示されます。右クリックすると、影響を受けるすべてのドメインおよび要素がリメッシングされます。左クリックすると、リメッシングは実行されません。リメッシングが完了すると、"remesh - right click to reject"というメッセージが表示されます。これは、実行されたリメッシングを元に戻す唯一のチャンスです。右クリックすると、リメッシングが取り消され、モーフィング結果はそのまま残ります。右クリックすると、リメッシングを取り消すことはできなくなります。ただし、モーフィングは元に戻せます。
注: 影響を受ける要素は、品質チェックの合格 / 不合格にかかわらず、モーフィングされた節点に結合されたすべての要素です。影響を受けるドメインは、影響を受ける要素を含むすべてのドメインです。
auto smoothing smoothパネル内のものと同じ方法を用いて、モーフィング操作中のメッシュの歪みを低減します。HyperMorphは影響を受けるすべてのドメイン、および影響を受ける節点を含んだすべての要素にスムージングを適用します。
autodecide
すべての要素のエッジ長を計算し、突出した値を検出します。最も小さい値と最も大きい値との比が一定の値を下回る場合は形状修正アルゴリズムを、それ以外の場合はサイズ修正アルゴリズムを使用します。
size correcting
四角形要素と三角形要素の混合を正しく扱うことのできる修正ラプラシアン過緩和法(modified Laplacian over-relaxation)を用い、メッシュ内の要素エッジサイズのばらつきを修正します。
shape correcting
四角形要素と三角形要素の混合を正しく扱うことのできる修正アイソパラメトリック中心過緩和法(modified isoparametric-centroidal over-relaxation)を用い、メッシュ内の要素縦横比のばらつきを修正します。
angle correcting
要素角度の平均的な偏りをその理想値から全体的に最小にするよう試みます。
QI optimized
ユーザーが指定した値に基づき、要素品質を様々な面(サイズ、角度、ヤコビアン)から最適化します。edit criteriaをクリックすると、スムージング中に使用される品質基準を設定できる要素品質カリキュレータが表示されます。
注: QI optimizedアルゴリズムは、シェル要素にのみ適用可能です。
unsquish
テトラ要素やピラミッド要素のつぶれ、ペンタ要素やヘキサ要素のヤコビアン、三角形要素や四角形要素のスキューの値を最適化します。これを使用する場合、fast、evenまたはbestから選択します。fastオプションは、ある程度品質を犠牲にし、可能な限り短時間でスムージングを行います。bestオプションは、よりよい品質となるようスムージングを行いますが、計算により多くの時間を費やします。evenオプションは、望ましい要素品質と計算時間のバランスを保ちながら要素のスムージングを行います。
off
自動スムージングを無効にします。
インタラクティブモーフィングでスムージングをいつ適用するかは、on releaseまたはreal timeから選択して制御します。on releaseを選んだ場合、マウスボタンを放すまでスムージングは実行されません。real timeを選んだ場合、モーフィングする間にスムージングも実行されます。
注: real timeでのスムージングは、大規模なメッシュについては速度が遅い可能性があります。
check neg. jacobians ヤコビアンの値が負になるものをチェックします。
color plotting 品質レベル(good、pass、fail)を表す色で表示します。

Domain Solversサブパネル

Domain Solversサブパネルは、large、small domain solvers、またはkrigingを使用する際のHyperMorphの動作に影響する設定に使用します。
オプション 動作
kriging: ドメインとモーフボリュームについてkrigingをいつ行うべきかを選択します。
off
ドメインまたはモーフボリュームを求める際にKriging法を使用しません。
manual
Kriging法を手動で制御します。
krigingの使用を開始するには、startをクリックします。ここで、optionsパネルを離れ、ハンドルを移動させることによりモデルをモーフィングすることも可能です。
注: ハンドルによって影響を受ける節点は、krigingがアクティブである間は動きません。
Morph Optionsパネルに戻り、finishをクリックすると、全てのハンドルの動きにKriging法が適用されます。結果に満足できない場合は、resumeをクリックし、モデルのモーフィングを調整します。結果に満足で、さらにkrigingを行いたい場合は、startを再度押して、前と同じ手順を行います。
注: Kriging法は線形アルゴリズムではないため、2つのハンドルの動きについてのkriging結果は、1つのハンドルを動かし、次いでもう一つを動かした際の結果を加えるのとは異なります。manualによるKriging法の実行では、ハンドルの摂動に複数の操作を使用することが必要であっても、必要であれば一度にkrigingを行うことが可能です。
automatic
各モーフィングの後にkrigingを行います。
krigingがmanual、automaticのいずれの場合も、追加オプションを選択する必要があります。
global domains
グローバルドメインの解に、geometric法またはspatial法に代わってkrigingを使用します。
注: krigingを使用する場合のグローバルドメイン内に持てるハンドルの数の現実的な上限値は、3000です。平均より高いメモリーやCPUを搭載したコンピューターでは、より快適により多くのハンドルを使用できる環境を提供できる可能性があります。
local domains
ローカルドメインの解に、small domain solversまたはlarge domain solversに代わってkrigingを使用します。
注: krigingを使用する場合の2Dドメイン周りのエッジ節点の数、または3Dドメイン周りのフェイス節点の数の現実的な上限値は、3000です。平均より高いメモリーやCPUを搭載したコンピューターでは、より快適により多くのエッジまたはフェイス節点が使用できる環境を提供できる可能性があります。
morph volumes
モーフボリューム内の節点の摂動の解に、standard法に代わってkriging使用します。
注: これらのアルゴリズムはそれぞれ異なり、モーフボリュームにkrigingを使用しても、コーナーおよびエッジ節点がどのように移動されるかにかかわらず、モーフボリュームに登録されている節点がそのモーフボリューム内に留まることは保証されません。
krigingが選択された場合、covariance、drift、およびnugget値を設定します。
Drift
補間のグローバル傾向です。
no drift、constant、linear、quadratic、およびcubicの値は漸次、より正確な補間を与えますが、trigonometricは固有の補間アプローチを使用します。
Covariance
分散点周りの内挿の局所的な変動です。値 h、h^2log(h)、および h^3 は漸次、より正確な内挿を行いますが、exp(-1/x) は近似の内挿です。
Nugget
コントロールポイントに対し、補間されたサーフェスがどの程度近づくかを制御します。nuggetがオフまたはゼロに設定されている場合、補間されたサーフェスは、全てのコントロールポイントを通過します。nuggetがオンまたはゼロ以外の値に設定されている場合、補間されたサーフェスは、必ずしも全てのコントロールポイントを通過しません。nuggetの値が大きければ大きいほど、補間されたサーフェスはコントロールポイントからより遠くに離れます。
max # elems small domain solverを使用する要素の最大数を指定します。
注: ドメインモーフィングがfea linearまたはfea non-linearに設定されている場合に利用できます。
min # elems この値より大きい数の要素を有するモーフィングドメインの場合、標準のソルバーに代わって、Large Domain Solverが使用されます。Large Domain Solverは、Small Domain Solverで影響係数を使用するよりも速度は劣りますが、非常に多くの要素をモーフィングする際の処理は非常に早くなります。これは、大きいドメインについて影響係数を計算するには、非常に時間がかかることがあるためです。
注: ドメインの生成または編集の後、大きいドメインについての影響は計算する必要がないため、古いバージョンのHyperMorphと比較して、より大きいドメインの作業を行うことが可能です。
large domain morphing 大きいドメインのモーフィングをいつ行うべきかを選択します。
Manual
Morph Optionsパネルのlarge domain morphingセクションでmorphをクリックしたときにのみ、大きいドメインのモーフィングが行われます。
非常に大きなモデルに使用することを推奨します。ここでは、Large Domain Solverの実行を待つ必要がないため、大きい2Dドメインのエッジ、または大きい3Dドメインのエッジとフェイスを迅速にモーフィングすることができます。モデルのエッジとフェイスを希望通りモーフィングしたら、Large Domain Solverを実行できます。これには、ドメインのサイズによっては数分かかる場合があります。
注: 大きいドメインの内側にある節点は、morphがクリックされるまでは動きません。
On release
各モーフィング操作の後に、大きいドメインがモーフィングされます。interactiveモーフィングの間は、マウスボタンを放したときだけ、大きいドメインのモーフィングが実行されます。
これはデフォルトの設定で、interactiveモーフィングを除くすべてのケースで小さいドメインと同様に大きいドメインを扱います。
Real time
大きいドメインのモーフィングは、各モーフィング操作の後、およびinteractiveモーフィングの最中に行われます。
これにより、一定したモーフィング結果の表示が得られますが、パフォーマンスは遅くなる場合があります。
モーフィング中に要素の折れが発生した場合、自動の折れ回避と最適化のステップをどのように起動するかを選択します。折れ回避は、関与する要素の数に応じて計算量が多くなることがあります。
Ask to unfold
プロンプトが表示され、メッシュに折れが発生した場合にのみ、最終的なモーフィング形状において、折れの回避を実行するかどうかを尋ねてきます。
Never unfold
折れの回避を実行することはありません。
Always unfold
常に折れの回避を実行します。
small domain morphing 小さいドメインのモーフィングをどのように行うかを選択します。
標準
大きいドメインとしてみなすための要素数より少ないドメインをモーフィングする際に、ハンドルと節点との間の影響係数を使用します。小さいドメインのモーフィングは自動的に行われます。
kriging
小さいドメインの内部のモーフィングを決定するのにkrigingアルゴリズムを使用します。エッジドメインのモーフィングを決定するのに影響係数が使用されますが、2D、3Dおよび一般ドメインの内部にはkrigingソルバーが使用されます。
fea linear
小さいドメインの解にOptiStructを使用します。解析のタイプは強制変位で、モーフィングされたドメインのエッジ(およびフェイス)を境界として使用し、内部節点の場所について解析します。
fea non-linear
小さいドメインの解にRadiossを使用します。解析のタイプは強制変位で、モーフィングされたドメインのエッジ(およびフェイス)を境界として使用し、内部節点の場所について解析します。
注: メッシュが大きく歪んでいる際など、最も極端なモーフィング条件においてさえも、非線形解析は良好な結果を与えますが、実行には非常に多くの時間を要する点に注意が必要です。

standardまたはkrigingのどちらの手法を使用する場合でも、autofix squashed domainsをoff、on releaseまたはreal timeのいずれかに設定する必要があります。このオプションをon releaseまたはreal timeに設定した場合、モーフィング中に折れが発生する場合も自動的に折れを回避します。on releaseに設定した場合、折れの回避は個々のモーフィング操作が適用された後に行われ、インタラクティブなモーフィング中には行われません。real timeに設定した場合、折れの回避は個々のモーフィング操作が適用された後に行われますが、インタラクティブなモーフィング中にも行われます。

fea linearまたはfea non-linearモーフィングを選択した場合、以下の追加設定を使用できます。
user props/auto props
メッシュについて解析タイプに適切なプロパティおよび材料を作成しており、それらを使用したい場合は、user propsを、それ以外の場合はauto propsを選択します。
max # elems
FEA法を使って計算したいドメインに対して設定します。
manual/on release/real time
小さいドメインのモーフィングをいつ行うべきかを選択します。
manual
Morph Optionsパネルのsmall domain morphingセクションでmorphをクリックしたときにのみ、小さいドメインのモーフィングが行われます。
短時間では解くことのできない小さなドメインに推奨されます。ここでは、FEAソルバーの実行を待つ必要がないため、2Dドメインのエッジ、または3Dドメインのエッジとフェイスを迅速にモーフィングすることが可能です。モデルのエッジとフェイスを希望通りモーフィングしたら、FEAソルバーを実行できます。これには、ドメインのサイズによっては数分かかる場合があります。
注: 小さいドメインの内側にある節点は、morphボタンがクリックされるまでは動きません。
on release
各モーフィング操作の後に、小さいドメインがモーフィングされます。interactiveモーフィングの間は、マウスボタンを放したときだけ、small domainモーフィングが実行されます。
real time
小さいドメインのモーフィングは、各モーフィング操作の後、およびinteractiveモーフィングの最中に行われます。これにより、一定したモーフィング結果の表示が得られますが、パフォーマンスは遅くなる場合があります。

Globalサブパネル

Globalサブパネルは、多くのモーフィング操作タイプに適用可能なモーフィング動作を変更するのに使用します。
オプション 動作
1D/conn /eq cluster rotation クラスターまたはクラスタードメインとして扱われるコネクターまたは式に適用される回転を選択します。
none
クラスターに回転を適用しません。
tilt
周りのメッシュの動きに合うよう、平面のクラスターをプレーンから外れた方向のみに回転します。節点が平面内にないクラスターは、fullが適用されます。
spin
周りのメッシュの動きに合うよう、平面のクラスターを面内のみで回転します。節点が平面内にないクラスターは、fullが適用されます。
full
周りのメッシュの動きに合うよう、全ての平面内の全クラスターを回転します。
connector/cluster / eq morphing コネクター、クラスタードメインおよび式をどのように扱うべきかを選択します。
use doms/mvols
すべてのクラスタードメインを剛体として扱います。すなわち、いずれかのクラスター上にある少なくとも1つの節点に影響を及ぼすモーフィングは平均化され、そのクラスター内のすべての節点に適用されます。すべてのコネクターと式は、モーフボリュームとドメインによるストレッチが可能です。
all as clusters
すべてのコネクター、クラスタードメイン、および式を剛体として扱います。すなわち、いずれかのクラスター上にある少なくとも1つの節点に影響を及ぼすモーフィングは平均化され、そのクラスター内のすべての節点に適用されます。
注: クラスターのモーフィングは、それらが移動するか否かにかかわらず、そのクラスターに接するすべての要素に影響を及ぼす点を考慮してください。
all stretchable
すべてのコネクターをストレッチ可能として扱います。すなわち、コネクター内側の節点は、外側の節点の影響によって変化する場合があります。クラスターとは異なり、ストレッチ可能なコネクターのモーフィングは、コネクターに接続する要素に影響されません。コネクターおよびクラスタードメインのみが影響を受けます。すべてのクラスタードメインを剛体として扱います。すなわち、いずれかのクラスター上にある少なくとも1つの節点に影響を及ぼすモーフィングは平均化され、そのクラスター内のすべての節点に適用されます。
morph by type
スポット溶接やボルト、クラスタードメイン、式などの剛タイプのコネクターを、剛体として扱います。すなわち、いずれかのクラスター上にある少なくとも1つの節点に影響を及ぼすモーフィングは平均化され、そのクラスター内のすべての節点に適用されます。シームコネクターや面コネクターなど弾性タイプのコネクターは、ストレッチ可能として扱われます。
fix equations
すべてのクラスタードメイン、および式を剛体として扱います。すなわち、いずれかのクラスター上にある少なくとも1つの節点に影響を及ぼすモーフィングは平均化され、そのクラスター内のすべての節点に適用されます。すべてのコネクターは、モーフボリュームとドメインによるストレッチが可能です。
free equations
すべてのクラスタードメインと剛タイプのコネクターを剛体として扱います。すなわち、いずれかのクラスター上にある少なくとも1つの節点に影響を及ぼすモーフィングは平均化され、そのクラスター内のすべての節点に適用されます。すべての式と弾性タイプのコネクターは、モーフボリュームとドメインによるストレッチが可能です。
global influences 全体ドメインおよびモーフボリュームがそれらの内部にある節点に影響を与える方法を、direct、hierarchicalまたはmixed methodから選びます。
direct
グローバルハンドルが各節点に直接影響します。
注: この方法でのモーフィングにおいては、メッシュ内の直線エッジは湾曲し、円形の穴は歪む場合がある点にご留意ください。
hierarchical
節点がグローバルドメイン内にある、もしくはモーフボリュームに登録されているローカルハンドルにグローバルハンドルが影響を及ぼし、それによって、それらのドメイン内の節点にも影響を与えます。
注: この方法においては、形状はローカルドメインおよびハンドルによって支配されるため、直線エッジや円形の穴はそのまま保持されます。
ローカルドメインの外側にある節点はグローバルハンドルによって影響を受けず、そのため、ローカルドメインの内側の要素と外側の要素との間にメッシュの歪みを生じる場合があります。この問題は、mixed methodを用いることで軽減されます。
mixed
ローカルドメイン内のすべての節点にはhierarchical法を、その他の節点にはdirect法を適用します。
グローバルドメインへの影響を計算する方法を選択します。
spatial
モデル全体の空間的な構造に基づいてグローバルハンドルの動きの制御を行う、最も高速な手法です。
kriging
krigingアルゴリズムを使って、グローバルハンドルの摂動により影響を受ける節点の摂動を解析します。このアルゴリズムは一般的に、要素の品質の点では3つのうち最良の結果を与えますが、節点とハンドルの数が多い場合は時間がかかります。krigingを使用する場合のグローバルドメイン内に持てるハンドルの数の現実的な上限値は、3000です。平均より高いメモリーやCPUを搭載したコンピューターでは、より快適により多くのハンドルを使用できる環境を提供できる可能性があります。
geometric
大規模なモデルやグローバルハンドルが数多く(30以上)存在するような場合は速度が落ちますが、より希望にかなった動きの制御を行うことができます。
morph list undo/redoリストに現在保管されているモーフィングを修正します。
clear
指定されたモーフィングをリストから削除しますが、適用されている場合、undoができなくなります。
注: モデルに適用されているモーフィングをクリアすると、それは恒久的な変更となり、元に戻すことはできない点に注意が必要です。
compress
指定されたモーフィングを1つに圧縮統合します。undoまたはredoを1度実行すると、結合されたモーフィングに適用または適用解除されます。一度圧縮されたモーフィングは解凍することはできません。
unlabeled switch
クリアまたは圧縮されるモーフィングを選択します。
all
それらが適用されているか否かにかかわらず、モーフリスト上のすべてのモーフィングをクリアまたは圧縮します。
applied
現在モデルに適用されているリスト上のモーフィングのみをクリアまたは圧縮します(メッシュをモーフィングし、undoを実行していない場合など)。
unapplied
現在モデルに適用されていないリスト上のモーフィングのみをクリアまたは圧縮します(メッシュをモーフィングし、更にundoを実行した場合など)。
save morphs with file
undo/redoリスト上のモーフィングが、モデルに適用されたモーフィングと共にモデルファイル内に保存されます。モデルがHyperWorksに再度読み込まれた際、undo/redoリストも読み込まれ、ファイルを保存したときと同じ方法でモーフィングの取り消しと再実行が可能になります。すでに適用されたモーフィングがモデルに保存された場合、モデルを再読み込みした後に取り消してオリジナルの形状に戻すことが可能になります。
morphing system 局所座標系(syst)と全体座標系(global system)のどちらに基づいてモーフィングを行うかを選択します。

このオプションは、選択されたモーフィングの座標系を用いてハンドルから節点へと伝わる摂動を変換します。直交座標系については影響はありませんが、円筒および球形座標系の場合、radial、theta等の方向のハンドルの動きは、radial、theta等の方向の影響を受ける節点に適用されます。したがって、ハンドルを放射状に動かすと、ハンドルが影響を及ぼす節点も、ハンドルを単に追従するのではなく、放射状に動きます。このオプションは、Morphパネルのalong xyzのuse system for nodesオプションに似ていますが、すべてのモーフィング操作に適用されます。

図 1は、ドメインの外側エッジ上のハンドルの移動後のモーフィングの違いを示しています。global systemを使用した場合、エッジドメイン上の節点はハンドルのx-y-z摂動と同じだけ移動されます。cylindrical systemを使用した場合、ハンドルの移動はr-theta-z成分に変換され、エッジドメイン上の各節点に相対的に適用されます。したがって、ハンドルの半径方向へのモーフィングは、エッジドメインを半径方向にモーフィングします。


図 1.
stretch mesh around clusters クラスターがモーフィングされる際に周囲のメッシュをスムーズに移行させます。
注: クラスターの剛体的動作のために、クラスターの一端に結合したメッシュに行われるモーフィングは、そのクラスターを動かし、それに結合したモーフィングされていないメッシュに影響を及ぼします。mesh stretchingがアクティブである場合、モーフィングは、モーフィングされていないメッシュにも適用されます。

FEA Resultsサブパネル

FEA Resultsサブパネルは、FEA結果を表示する頻度とその動作を決定します。デフォルトでは、1つのスイッチが表示されますが、off以外のオプションを選択すると、その他の入力項目が表示されます。

FEAの計算には時間がかかるものがいくつかあります。これらの計算が終了するまで待てない場合、計算実行中にマウスの右ボタンをクリックします。バックグラウンドでソリューションの処理を続けるかどうかを確認するメッセージが表示されます。yesをクリックすると、ソルバーが計算を完了までの間、ユーザーが制御可能な状態になります。noをクリックした場合は、計算は中断されます。
注: バックグラウンドで実行されている場合、処理が終了してもそれをユーザーに伝えることはしません。進行状況の確認するには、fea resultsパネルで確認、適時plotをクリックして確認、または作業ディレクトリで結果ファイルを確認、などの方法があります。結果ファイルが存在した場合、計算は終了しています。結果ファイルが存在した場合、計算は終了しています。
オプション 動作
analysis code 使用する解析コードを選択します。
Linear Static and Stamping 1-step solvers
HyperWorks内で計算して結果を表示します。
Stamping 1-stepソルバーの場合、stamping directionをベクトルに沿って、またはすべての要素の法線の平均化した結果と等しい方向に設定します。また、このソルバーを使用するには、globalパネル(Morph OptionsのGlobalサブパネルではありません)内のテンプレートを“hfsolver”に設定する必要があります。
Nonlinear Explicit and Stamping incremental solvers
結果の計算のみ行われます。
結果を表示するには、HyperView PlayerなどのHyperWorksツールを使用する必要があります。
fea results frequency 結果表示する頻度を選択します。
manual
このサブパネルに入りsolveがクリックされた時のみFEA結果の計算と表示を行います。
on release
モーフィング操作を行う度、インタラクティブなモーフィング中にマウスを放した後にFEA結果の計算と表示を行います。
real time
モーフィング操作を行う度、インタラクティブなモーフィング中にマウスをドラッグする際にFEA結果の計算と表示を行います。
off
インタラクティブなFEA結果をオフにします。
on releaseまたはreal timeオプションが選択された場合、モデルFEA結果はモーフィングが実行された後に表示されます。結果が表示されると、HyperMorphは次にマウスがクリックされるか、表示ウィンドウ内または外にマウスが移動されるまで処理を待ちます。automated QAをオンにした場合、FEA結果はQA resultが表示された後に表示されます。
注: インタラクティブFEA結果を使用するためには、Linear Static、Nonlinear Explicit、Stamping 1-step、またはStamping incrementalタイプの解析を行うために必要なカードをすべてモデルに設定する必要があります。HyperMorphは、計算のためにモデルを変更することはありません。単純に拡張子“morphfea”のついたデータファイルに書き出し、指定された計算を実行します。実行プロセス時のエラーは、カレント作業ディレクトリ内にある出力ファイル内に書き出されます。
magnitude / components 結果を表示する際に使用します。

結果の総量を表示するか、結果のX、Y、Z成分を表示するかを選択します。

contour plot / assign plot FEA結果表示の際、contour plotまたはassign plotを選択します。
data type = solveをクリックして結果ファイルを作成し、simulationdata typeをクリックして目的のオプションを選択します。

prevnextをクリックし、使用可能なシミュレーションとデータタイプを検索します。

注: モデルに対して計算が実行された場合にのみ選択可能です。
find maximum / maximum = 結果を表示する際に使用します。

自動的に最大結果をソフトウェアに決定させるか、問題に応じた最大結果をユーザーが指定するかを選択できます。

find minimum / minimum = 結果を表示する際に使用します。

自動的に最小結果をソフトウェアに決定させるか、問題に応じた最小結果をユーザーが指定するかを選択できます。

info title 結果を表示する際に使用します。

モデリングウィンドウに情報タイトルを表示します。

mesh color 結果を表示する際に使用します。

結果メッシュが表示される際の表示色を選択します。

min/max titles 結果を表示する際に使用します。

最小および最大結果を示すタイトルをモデリングウィンドウに表示します。

simulation = solveをクリックして結果ファイルを作成し、simulationdata typeをクリックして目的のオプションを選択します。

prevnextをクリックし、使用可能なシミュレーションとデータタイプを検索します。

注: モデルに対して計算が実行された場合にのみ選択可能です。

Parametersサブパネル

Parametersサブパネルは、ハンドルサイズや表示色などのモーフィングに関する基本的な設定に使用します。
オプション 動作
biasing style バイアシングスタイルを選択します。
Exponential
単純な指数関数を使用します(バイアス値が大きいと、より大きく影響します)。


図 2.
Sinusoidal
サイン-コサイン関数を使って、節点の動きを決定します。正確な影響は、ハンドル用に選択されたバイアス値に依存します。
  • バイアス値が1.0より小さい場合、シヌソイドバイアシングは、指数バイアシングと同様に機能します。
  • バイアス値が1.0と2.0の間である場合、円形または楕円形の余弧が計算されます。近傍のハンドルのバイアシング係数0.5と関連して、ここで値0.5が使用された場合、結果の湾曲はモーフィングに応じて完全な円形または楕円形となります。値が2.0未満の場合、値1.0では完全に線形となる線形分布と組み合わせます。
  • バイアス値が2.0より大きい場合、近傍のハンドル間のバイアス値が3.0であれば、0.5サイクルのサイン関数が生成されます。バイアス値が4.0であれば、1.5サイクルのサイン関数が生成されます。各終端で、バイアス値に1.0が追加される毎に、サイン関数が1サイクル追加されます。分数のバイアス値は、サイクルについては、それより大きく最も近い整数の曲率に従い、バイアス値が小さくなるにしたがってより明白となる線形コンポーネントとミックスされます(例えば、バイアス係数3.1は、4.0と1.0のバイアスの線形組み合わせとほぼ等しくなります)。


図 3.
show domain icons / hide domains icons ドメインアイコンを表示するかどうかを選択します。
注: エッジドメインは、個々にマスクされていない限り常に表示されます。
edge domain (color) すべてのエッジドメインの表示色を選択します。
2D domains (color) すべての2Dドメインの表示色を選択します。
3D domains (color) すべての3Dドメインの表示色を選択します。
other domains (color) すべての1D、グローバル、および一般ドメインの表示色を選択します。
faces (color) このタイプのエンティティの表示色を選択します。
handle size 最も大きいグローバルハンドル(赤色)の半径および最も大きいローカルハンド(黄色)の直径を指定します。従属ハンドルのサイズは、独立ハンドルに対応して計算されます。
handle tolerance ハンドルを検知する際の許容値を指定します。ハンドルサイズの5%を超す値は設定できません。
morphvolumes (color) このタイプのエンティティの表示色を選択します。
symmetry (color) このタイプのエンティティの表示色を選択します。
symmetry size 対称インジケータを表示する大きさを指定します。

実行ボタン

ボタン 動作
plot 最後に計算された結果を表示します。HyperMorphは、このパネルで指定されたパラメータを結果表示の際に使用します。
注: シミュレーション、データタイプを変更し、変更後に再計算する必要なく結果を表示できます。
結果は、計算が最後に実行された際のモデルの状態を反映しており、現在のモデルの状態と異なる可能性のある点に考慮してください(例えば、undoまたはredoが実行されたモデルの場合、結果は古いものになります)。HyperMorphは前のモデル状態の結果を保存することなく、それぞれの計算実行後に結果を上書きします。結果を保存したい場合は、結果ファイル(Linear StaticとStamping 1-stepソリューションの場合はmorphfea.res)のコピーを作成し、名前を変更します。このファイルは作業ディレクトリにあります。
redo 最後に行われたモーフィング操作を再実行します。
redo all モーフィング操作をすべて再実行します。
refresh いくつかの節点が移動されるだけの変更以上の変更が行われた場合、モデルデータファイルをリフレッシュします。時間を短縮するために、新たな計算が要求された時、HyperMorphはすべてのデータファイルの書き出しを行わず、新しい節点位置のみ出力します。ほとんどの場合、HyperMorphはモデルに加えられた変更を検知し、モデルデータファイルを自動的にリフレッシュしますが、何らかの理由で加えた変更が認識されずに反映されなかった場合、refreshをクリックし、モデルのデータファイルを強制的に更新させます。
solve 選択されたソルバーを使用してモデルを計算します。HyperMorphは、選択したシミュレーションとデータタイプに基づいた結果、またはフィールドが空白の場合リストの最初の結果を使用して自動的に表示します。結果ファイルとソルバー出力はカレント作業ディレクトリに保存されます。
undo 最後に行われたモーフィング操作を取り消します。
undo all モーフィング操作をすべて取り消します。