HyperMorphShapesパネル

HyperMorph Shapesパネルでは、モーフィングシェイプの作成、保存、読み込み、再配置、鏡像作成、変換、スムージング、アニメーション表示、および適用を実行します。

場所:Toolsページ > HyperMorphモジュール

1つのサブパネルで行われた変更は、サブパネルを切り替えることで失われることはありませんが、パネルからreturnで抜けた場合は失うこともあります。

Save As Shapeサブパネル

Save as Shapeサブパネルは、モーフィングをシェイプとして保存するのに使用します。保存されたシェイプは、メッシュに適用し、最適化で使用できます。シェイプを保存した後、undo allをクリックして、モデルを最初の状態に戻すか、モーフィングを続けることができます。

シェイプ(モーフィング形状)は、ハンドルまたは節点の摂動として保存することが可能です。これら2つの保存形式の差は、モデルが再パラメータ化された際、もしくはドメイン、ハンドルおよび対称定義(シンメトリー)が作成または削除された際に重要になります。シェイプが節点摂動で保存されると、モーフィングエンティティにどのような変更がなされても、同じ形状となります。シェイプがハンドル摂動で保存される場合、ハンドルと節点間の関係の変化は、シェイプが再適用される際に結果の節点摂動を変化させます。例えば、プレートのコーナーを移動させ、それをシェイプとして保存した後に新しいハンドルがプレートの中央に追加された場合、プレートの中央に対し、シェイプは保存された時と同様の影響は与えません。モーフィングまたはシェイプがundo/redoリスト上に保存されたモデル内のドメイン、ハンドルまたはシンメトリーを編集すると、それらのシェイプを節点摂動で残すかどうかの選択肢が与えられます。yesをクリックすると、シェイプは節点摂動に変換され、新しいドメインまたはハンドルの変更とは関係なく変更されずに残ります。noをクリックすると、シェイプは内部的には変更されませんが、ハンドル摂動がモデルに影響を与えない可能性があります。Shapesパネルのconvertサブパネルでは、シェイプをハンドル摂動から節点摂動へ、またはその逆に変換することが可能です。
注: 節点摂動での保存は、ハンドル摂動と比べてファイルサイズがかなり大きくなる点にご留意ください。
シェイプは、形状最適化に使用することが可能です。モーフィング関連のパネルで複数のシェイプを作成し、それらをOptimizationモジュールにあるShapeパネルで設計変数に関連付けできます。また、Shapeパネル内で、non-linearシェイプがサポートされています。曲面サーフェスに拘束されているため"非線形"であるシェイプ、または、節点を軸周りに回転して作成されたシェイプは、最適化アプリケーションによって使用可能な形式に変換でき、そのため、設計変数値が変更されると節点は非線形パスを追従できるようになります。このプロセスの詳細については、Shapeパネルの項を参照してください。
注: HyperMorphのシェイプは線形摂動として保存されますが、制約条件がある場合や、そのシェイプが円筒座標系や球座標系を基準としている場合は、適用した摂動が非線形な経路をたどることがあります。節点を元の位置から始めるため、モデルを保存もしくは最適化用デックに出力する前に必ず、モデルに加えた変更をすべて元に戻してください。
undo/redoリストを自動的にクリアせずにモデルと共に保存することもできます。これは、再読み込みした際にモデルに以前適用されたすべてのモーフィングのundoまたはredoが可能になります。morph optionsパネルのglobalサブパネルにあるこのオプションは、デフォルトでは無効になっており、再読み込みした際に保存したモデルに対して実行されたモーフィングを取り消すことはできません。このオプションが無効になっている状態でモデルの元の形状を保持したい場合は保存前にモデルに対して行われたすべての変更を必ず取り消してください。
オプション 動作
as handle perturbations / as node perturbations as handle perturbationsで保存されたシェイプは、保存領域が少なく済み、モデルのドメインとハンドルが変更された場合に変化させることが可能です。モーフィングまたは保存されたシェイプがundo/redoリスト上に保存されたモデル内のドメインとハンドルを編集すると、それらのシェイプを節点摂動で残すかどうかの選択肢が与えられます。yesをクリックすると、シェイプの元の形状が保持されます。noをクリックすると、シェイプは内部的には変化しませんが、移動されたハンドルの影響の変化のために、異なる結果になる可能性があります。
color 現在のシェイプの色を選択します。
global system / syst シェイプには、どのように適用されるか、また、どのようにデータファイルに書き出されるかに影響を与える参照座標系が必要です。モデルにシェイプが適用された時、シェイプの摂動は座標系の座標値に変換およびスケールされた後、再びグローバル座標系に変換されます。これにより、円筒座標系または球座標系を参照するシェイプを適用した際に、スケール時に、線形移動ではなく角度による回転が可能になります。また、ローカル座標系を参照するシェイプがデータファイルに書き出された場合、摂動はローカル座標系に変換され、シェイプはローカル座標系を参照します。
name = 新規のシェイプの名称を入力するか、このボタンを2回クリックして既存のシェイプを選択します。
save current state / save each morph step
save each morph step
独立したシェイプとして実行した各モーフィングステップを保存します。すなわち、現在のモデルの状態に至るまでの各undo/redoステップは、それぞれ固有のシェイプとして保存されます。
save current state
モデルのモーフィング前の状態と現在の状態の差異を表現した単一のシェイプが作成されます。すべての変更を取り消すと、モデルはモーフィング前の状態に戻ります。

Animate Shapesサブパネル

Animate Shapesサブパネルは、1つまたはそれ以上のシェイプのアニメーションを表示します。

このサブパネルの設定を完了してanimateをクリックすると、Deformedパネルに移動し、シェイプが変位結果として読み込まれます。シェイプは、変形図表示またはアニメーションによって可視化することができます。また、HyperWorksが備える他の機能を使用して、他の結果パネルでシェイプを可視化することもできます。このような結果パネルとして、ContourパネルやVector plotパネルがあります。animateをクリックすると、選択したシェイプに基づいて結果ファイルが生成され、読み込まれます。その結果ファイルは、HyperWorksの任意のポスト処理機能を使用して表示できます。

これは、サブパネルがshapesに設定されているときのみ表示され、アニメーション表示するシェイプを指定するのに使用します。

Apply Shapesサブパネル

Apply Shapesサブパネルは、1つまたは複数のシェイプをメッシュに移動、配置、または鏡面コピーすることができます。applyオプションは、指定された係数により選択されたシェイプを節点またはハンドルに適用します。translate、position、およびreflectオプションは、1つまたは複数のシェイプをモデル内の異なる節点に適用することができ、オプションで新規位置に新規シェイプを作成することもできます。

apply shapesは、DESVAR、およびDLINK2カードを通して適用されたシェイプにリンクされた別のシェイプの適用に使用できます。これらリンクされたシェイプは、DLINK2カード上の参照方程式から計算された総計が適用されます。HyperWorksは、リンクされたシェイプをモデル内から自動的に検索します。これが検出された場合、選択されたシェイプと同時にそれらを適用するかどうかを確認してきます。これは、OptimizationモジュールのShapeパネルのnon-linear desvars機能を通じて、互いにリンクされたシェイプを適用することを可能にします。

envelopeは、新しいメッシュ上で移動、配置、または鏡面コピーされたシェイプが持つ影響の範囲です。元のメッシュ(シェイプが現在存在する)とターゲットメッシュとは完全には一致しないため、ターゲットメッシュへの移動、再配置または鏡映されるべき元のメッシュの境界外にあるかもしれない節点を含むよう、envelope値は十分大きくしておく必要があります。エンベロープに含まれる節点は、元のメッシュの境界にそれらがどれだけ近いかに比例して移動されます。auto-envelopeを使用し、コピーされたシェイプが対象となる節点のすべてに影響を及ぼしていない場合、より大きいenvelope値を使ってみてください。デフォルトのenvelope値は、シェイプ内の要素の辺の平均長と同じです。エンベロープ内により多くの節点を捕捉するには、より大きな値を入力してください。同様に、必要以上に多くの節点が影響を受けている場合は、より小さいenvelope値を使用します。また、値位置の節点近くにシェイプを確実に適用するには、非常に大きなenvelope値(平均的な要素のサイズの数万倍)を使用します。

undoおよびredoボタンは、適用されたシェイプを一度に1つずつ取り消し/再実行します。undo allおよびredo allボタンは、適用されたシェイプをすべて同時に取り消し/再実行します。

最適化計算用の解析デック内の形状変数は、HyperWorksシェイプエンティティとして読み込まれます。これらは、モーフィングパネルで適用、修正、保存することが可能です。また、Optimizationモジュール内のPerturbationsパネルを用いてシェイプを作成し、それらを適用、修正、保存することもできます。ただし、Perturbationsパネルを用いて作成されたシェイプをモーフィングパネルで上書きすることは不可能です。
オプション 動作
(apply action switch)
apply only
新しい位置でシェイプをモデルに適用します。
apply & append
モデルにシェイプを適用し、そのシェイプを元のシェイプに追加します。
apply & replace
モデルにシェイプを適用し、そのシェイプで元のシェイプを置き換えます。
apply & create
モデルにシェイプを適用し、そのシェイプごとに新しいシェイプを作成します。
create new
適用したシェイプごとに新しいシェイプを作成しますが、それらを適用しません。
注: apply methodをtranslate、position、またはreflectに設定した場合にのみ使用できます。
(apply method switch) シェイプの適用、シェイプの移動、シェイプの配置、シェイプの鏡像作成のいずれかの操作を選択します。ここで選択したオプションによって、サブパネルに追加の入力項目が表示されるかどうかが決定します。
translate、positionおよびreflectはすべて、モデルの1つのパートから別のパートへシェイプを適用する手段です。これらのツールは、似たようなメッシュ形状間でシェイプを'コピー'するために使用することが可能です。元のメッシュとターゲットメッシュは正確に一致する必要はありませんが、それらのメッシュが近ければ近いほど、コピーはより正確になります。
Translate
フィーチャー用に作成した1つのシェイプまたはシェイプのセットを、モデルにある類似した多数のフィーチャー(一連の穴やリブなど)にコピーする操作に適しています。


図 1.
Position
シェイプの方向とスケーリングを自由に指定できるので、シェイプの高機能なコピー方法です。このオプションでシェイプをコピーできる位置は1か所のみですが、translateでは多くの位置にコピーできます。


図 2.
Reflect
リフレクティブタイプの対称性(1-plane、2-plane、3-planeおよびcyclical)を使用してシェイプをコピーできます。これは、モデルの1つのパートについてすべてのシェイプを作成し、それらを対称を成す側に反映できるため、モデルについて対称ドメインおよびリンクされたハンドルを設定することの代替法となります。


図 3.
auto-envelope / env= envelopeは、コピーされたシェイプが新しいメッシュ上に受ける影響の範囲です。auto-envelopeのサイズがモーフィングを行いたいすべての節点に届かない場合、env=を使用してエンベローブ幅を指定します。
注: apply methodをtranslate、position、またはreflectに設定した場合にのみ使用できます。
by factor / interactive by factorでシェイプを適用した場合、multiplier =欄の値によってシェイプの摂動の強度を決定します。interactiveオプションを使用する場合、強度はマウスでクリックおよびドラッグした距離によって決定されます。
from:
  • ベース節点コレクターを使用して、translateの方法でシェイプを開始する位置となるベース節点を指定します。
  • N1、N2、N3の3節点のセレクターグループを使用して、シェイプの初期位置を指定します。
注: apply methodをtranslateまたはpositionに設定した場合にのみ使用できます。
multiplier = by factorでシェイプを適用した場合、multiplier =欄の値によってシェイプの摂動のの強度を決定します。この値は、線形の乗数であるため、1.0の場合は入力シェイプと同じサイズ、2.0の場合は2倍の大きさとなります。
reflect using: symmetries シェイプの鏡像を作成する際の対称性の選択に使用できる対称性エンティティコレクターを提示します。
注: apply methodをreflectに設定した場合にのみ使用できます。
shapes 目的の形状を選択します。
to all nodes / to only: モデル内のすべての節点にシェイプを適用するか、nodesセレクターで選択した節点にのみ適用するかを選択します。
to:
  • apply methodがtranslateの場合にシェイプの移動先とする節点を選択します。
  • N1、N2、N3の3節点のセレクターグループを使用して、from:グループで選択した節点の最終的な位置を定義できます。
注: apply methodをtranslateまたはpositionに設定した場合にのみ使用できます。
use constraints アクティブな場合、シェイプを適用する際にmorph constraintsが考慮され、アクティブでない場合は無視されます。
注: シェイプの適用以外のすべてのapply methodを選択した場合に使用できます。

Smooth Shapesサブパネル

Smooth Shapesサブパネルは、シェイプの組み合わせにおける要素品質のチェックに使用します。また、個々に、またはシェイプの組み合わせの一部としてシェイプのスムージングを行い要素の品質を上げるのに使用することもできます。

このパネルのcheckおよびsmooth機能は、シェイプの最適化の効率を上げることを目的としています。Radiossなどのシェイプ最適化ソルバーでは、要素品質が一定の限界値に収まると繰り返し計算が終了します。チェックおよびスムージング機能は、シェイプが結合された場合の要素品質の向上と最適化実行が確実に正常終了するよう、どのシェイプにおいて最大および最小境界を適用できるかの計算をサポートします。
オプション 動作
edit element checks Smooth Shapesで使用する要素チェックをカスタマイズします。

このオプションで開くダイアログには、サポートされている6種類の要素タイプごとにタブが用意されています。各要素タイプにおける7種類の要素チェックは個々にアクティブまたは非アクティブに設定できます。3つすべての要素品質の限界値は、各要素テストと要素タイプごとに設定できます。

最後のタブで、タイプおよびテストに関係なくすべての要素品質チェックから特定の要素を除外することができます。
注: 要素品質と除外対象要素の設定には永続性があります。つまり、手動で消去しない限りメモリに永続的に保存され、シェイプに対して今後実行するスムージング操作に同じ設定が適用されます。なお、これらの設定は、モデルファイルには保存されないため、HyperWorksの新たなセッションを起動した場合にはデフォルト値に戻ります。
fix constraints / apply constraints スムージング中にすべての制約済み節点を固定するか、すべてのモーフィング制約を適用するかを選択します。節点を固定するというのは、節点におけるシェイプの節点摂動はスムージングによって影響を受けないことを意味します。
fixed nodes selector スムージング中にどの節点が固定されるかを選択します。つまり、ここで選択される節点におけるシェイプの節点摂動は影響を受けません。
edges & features
メッシュのエッジ上にあるすべての節点を、ソリッド要素の外表面上でフィーチャーラインに沿って配置されたすべての節点と共に固定します。特徴線は、セレクターの下にあるfeature angleの設定に基づいて決定されます。
edges
メッシュのエッジ上のすべての節点を固定します。
edges & faces
メッシュのエッジ上にあるすべての節点を、ソリッド要素の外表面上に配置されたすべての節点と共に固定します。
no auto-fix
節点を固定しません。
manual fixed nodes スムージング中に固定される節点を選択します。つまり、ここで選択される節点におけるシェイプの節点摂動は影響を受けません。ここでは、fixed nodesセレクターにより選択された固定節点に更に追加する固定節点を選択します。
output report to file 作成されるレポートファイルの名称を指定するか、browseをクリックして対象となるファイルを選択します。
smooth shapes action switch シェイプの組み合わせのチェック、シェイプのスムージング、または、シェイプとシェイプ組み合わせのスムージングのいずれかかを選択します。
check shapes and combinations
選択されたシェイプすべてについて可能な組み合わせをすべてチェックし、各組み合わせにおける要素品質を含むレポートを作成します。
smooth shapes
選択されたすべてのシェイプを個々にスムージングし、各組み合わせにおける要素品質を含むレポートを作成します。
smooth shapes and combinations
すべての選択されたシェイプを個々にスムージング後、各組み合わせにおけるスムージングを行い、要素品質の最適化を行います。レポートには、各組み合わせの要素品質が含まれます。このオプションは、最適化実行中などにシェイプが結合される場合に最も良い品質の要素を生成します。
レポートファイルは、選択されたオプションに関わらず、3つのセクションに分割されます。
  1. 最初のセクションには、各要素タイプにおいて有効なテストのための要素品質の限界値が含まれます。6つの要素タイプ:trias、quads、tetras、pyras、pentas、およびhexasがサポートされます。7つの要素品質テスト:aspect ratio、skew、minimum angle、maximum angle、warpage、tetra collapse、およびjacobianがサポートされます。各要素タイプのための個々のテストには、3つの限界タイプ:warning、error、およびinvalidがあります。要素品質がこれらの限界値を超えた場合、warningまたはerrorがレポートされます。テスト実行を有効にしていない場合、限界値フィールドにはダッシュ(-)が書き出されます。
    Element quality limits
    Trias
      Test                Warning     Error     Invalid
        Aspect ratio        50.000    500.000  10000.000
        Skew                75.000     85.000     90.000
        Minimum angle       15.000      3.000      0.000
        Maximum angle      165.000    177.000    180.000
        Warpage            -------    -------    -------
        Tetra collapse     -------    -------    -------
        Jacobian           -------    -------    -------
  2. レポートの2つ目のセクションには、選択されたシェイプの各組み合わせについて1つのサブセクションが含まれます。各サブセクションには、選択されたシェイプのリストと与えられた組み合わせのそれぞれのシェイプに適用された乗数が含まれます。また、各サブセクションには、有効になっているテスト:aspect ratio、skew、minimum angle、maximum angle、warpage、tetra collapse、およびjacobianにおいて、最も品質の悪い値が含まれます。各テストにおける最悪の結果は、最適化実行がworningまたはerrorを警告するかどうかを決定する要素品質の限界値との比較によって評価されます。また、この場合、これは、サブセクション内に、問題のある要素のIDと要素タイプのための要素テスト限界値と共に出力されます。
    16のシェイプ組み合わせを持つレポートファイルの15番目のセクションの例:
    Combination 15
      Shape        2 applied at   1.0000
      Shape        3 applied at   1.0000
      Shape        4 applied at   1.0000
      Shape        5 applied at   0.0000
      ***** warning - poor element quality *****
      Aspect ratio      4.240
      Skew             60.303   Elem id 112   Limits:  60.000   75.000   90.000
      Minimum angle    26.718
      Maximum angle  158.141
      Warpage           0.000
      Tetra collapse    1.000
  3. レポートファイルの3つ目のセクションは、各シェイプの最小および最大値が含まれます。この値は、エラー結果の回避または要素品質による最適化実行の中断の回避を可能にします。
    Optimization errors can be avoided using the following limits:
      Shape        2  upper bound   0.9230   lower bound   0.0000
      Shape        3  upper bound   0.8680   lower bound   0.0000
      Shape        4  upper bound   0.9230   lower bound   0.0000
      Shape        5  upper bound   0.8680   lower bound   0.0000
    これらの値を、DESVARに上限および下限値として設定した場合、最適化の実行は適用されるシェイプの組み合わせに関係なく要素の品質によるエラーが原因で実行が中断されることはありません。

Autoshapeサブパネル

Autoshapeサブパネルは、個々のハンドルまたはドメインの複数シェイプを自動的に作成するのに使用します。この機能は、形状最適化を目的としており、形状変数として使用する多数の形状を迅速に作成することができます。1つの提案例として、ソリッドパートのサーフェスを跨いだ位置にハンドルを作成し、autoshapeを用いると、そのパートのサーフェスに垂直に移動するハンドルについて適切な形状が作成されます。OptiStructは、これらの形状を用いたパートのサーフェス形状の最適化に使用できます。standard形状の場合、バイアシング係数2を使用することをお奨めします。
オプション 動作
domains autoshapeの適用先とするドメインを選択します。形状は、選択されたドメイン上のすべてのハンドルについて作成されます。
注: シェイプタイプをsplineまたはpolynomialに設定している場合にのみ使用できます。
element normals / XYZ components / by vector / by shape シェイプが適用される方向を選択します。element normals、by vector、by shapeの場合、HyperWorksは、選択された各ハンドルについて、周囲のシェル要素に垂直な形状を指定の大きさで1つ作成します。XYZ componentsの場合、HyperWorksは、チェックした方向に基づき選択されたハンドルすべてに対し最大で3つのシェイプを作成します。
図 4 は、element normalsを使用した8つのハンドルのプレビューベクトルを示しています。


図 4. By Normal
図 5 は、by vectorを使用した同じ8つのハンドルのプレビューベクトルを示しています。このオプションは標準の方向セレクターを使用してベクトルを選択する必要があります。


図 5. By Vector
図 6 は、XYZ componentsを使用した同じ8つのハンドルのプレビューベクトルを示しています。対応するハンドルをベクトルの方向にその大きさの分だけ移動することによって、各ベクトルについて1つの形状が作成されます。
注: XYZ componentsオプションでは、選択されたそれぞれの方向に1つずつ指定の大きさの形状が作成されます。したがって、2つのハンドルと3つのXYZ componentsすべてを選択した場合、それぞれのハンドルについてX、Y、Z方向に、合わせて6つの形状が作成されます。


図 6. By XYZ

by shapesオプションでは、適用対象がsplineタイプとpolynomialタイプのみとなり、形状を使用してハンドルの摂動ベクトルを定義できます。シェイプを節点摂動で保存するか、ハンドル摂動で保存するかを選択します。いずれの場合も、シェイプは節点摂動に変換され、選択されたハンドル位置で検出された摂動が使用されます。

handles 形状の作成先となるハンドルを選択します。
注: 標準の形状でのみ使用できます。
magnitude = 形状適用の強度に対する乗数を指定します。例えば、2.0を指定すると節点の変位が通常の2倍になり、0.5を指定すると変位が通常の半分になります。
注: 適用の方向を要素の法線方向に設定した場合またはベクトルで設定した場合は、すべての形状タイプに使用できます。
standard shapes / spline / polynomial 各ハンドルの摂動をシェイプに変換する方法を選択します。
standard shapes
標準のモーフィング手順を使用してハンドルを移動します。
spline
スプラインアルゴリズムを使用し、領域全体にわたってシェイプをスムーズに適用します。
polynomial
多項式アルゴリズムを使用し、領域全体にわたってシェイプをスムーズに適用します。
図 7 は、メッシュの左辺上に配置したハンドルに対して作成したオートシェイプを示しています。各例では、オートシェイプのいずれか1つが適用されています。standard形状は角ばっていますが、ハンドルのバイアシングが使用されると、より湾曲した形状となります(Morphパネルのset biasingの項をご参照ください)。spline形状は、polynomial形状と同様、エッジドメインの端から端まで全体を通してスムーズな形状を生成しますが、spline形状のほうがより制御されます。


図 7.
注: 指定されたドメインについてすべてのsplineまたはpolynomial形状が適用される際、結果としてのドメインに沿った節点の摂動は合計して同じ量になります。つまり、シェイプが適用されていない時にドメインが平らである場合、シェイプが同じ係数によってすべて適用され、それもまた平らになります。これによって、ハンドル全体が確実にスムーズとなるフーリエタイプの連結が生成できます。
syst X、Y、Zの各方向がX軸、Y軸、Z軸となる座標系を選択します。
注: directionをXYZ componentsに設定した場合にのみ使用できます。
use all elems / elems 方向を、すべての要素の法線に基づくものとするか、elemsコレクターを使用して選択した要素の法線にのみ基づくものとするかを選択します。

ハンドルは通常複数の要素に接しており、それらの要素の平均の法線がそのハンドルに使用されます。

注: directionをelement normalsに設定した場合にのみ使用できます。

Convertサブパネル

Convertシェイプを節点摂動、ハンドル摂動、Force、Temperature、Enforced DisplacementまたはPressure荷重コレクターへ変換、またはそれらをシェイプへと変換します。荷重コレクターは、シェイプのtranslate、positionおよびreflect機能とこの機能を組み合わせることによって、2つのメッシュ間でコピーすることが可能です。荷重コレクターをシェイプに変換し、そのシェイプを新しいメッシュに移動、再配置または鏡映した上で、それを荷重コレクターに変換することができます。

スイッチで、変換プロセスを決定することができます。shapesまたはloadコレクターは、変換するシェイプの選択に使用します。
変換オプション 動作
to node perturbations 選択されたシェイプを純粋な節点摂動に変換します。節点摂動に変換されたシェイプは、ドメインおよびハンドルへの変更によって影響は受けませんが、メモリ使用量は多くなります。
to handle perturbations 選択されたシェイプを可能な場合はハンドル摂動に変換します。シェイプを純粋なハンドル摂動として捕捉できない場合はハンドル摂動と節点摂動を組み合わせて変換します。ハンドル摂動に変換されたシェイプは、ドメインおよびハンドルへの変更によって影響は受けることがありますが、メモリ使用量は少なく済みます。
to morph volume shape 節点またはモーフボリュームに接続されているハンドルに摂動を与えるシェイプをモーフボリューム上のハンドルのためのハンドル摂動のみを持つシェイプに変換します。他の摂動はすべて非アクティブになります。適用されたシェイプは、影響を受けるモーフボリュームに登録されているすべての節点をモーフィングします。to handle perturbationsと異なり、このオプションは有効な拘束などによる節点の摂動を保持せず、純粋なハンドル摂動によるシェイプに戻してそれを別の有効な拘束セットに再適用する場合に活用できます。
shapes to forces 選択された各シェイプについて新しい荷重コレクターを作成し、各シェイプの各節点におけるXYZ摂動は、各荷重コレクターの各節点における荷重ベクトルのXYZ値に変換されます。元の形状は保持され、荷重への変換前に節点移動に変換する必要はありません。
forces to shapes 選択された各荷重コレクターについて新しいシェイプを作成し、各荷重コレクターの各節点における荷重ベクトルは、各シェイプの各節点におけるXYZ摂動に変換されます。元の荷重コレクターは保持されます。
shapes to temperatures 選択された各シェイプについて新しい荷重コレクターを作成し、各シェイプの各節点における摂動の大きさは、各荷重コレクターの各節点における温度値に変換されます。節点摂動を任意の軸に沿い、節点が正または負の方向にのみ摂動することを確実にすることにより、正および負の温度を保持することができます。元の形状は保持され、温度への変換前に節点摂動に変換する必要はありません。
temperatures to shapes 選択された各荷重コレクターについて新しいシェイプを作成し、各荷重コレクターの各節点における温度の値は、各シェイプの各節点における摂動と等しい大きさに変換されます。
注: 温度1000は、各x、y、z方向における5.77.35の摂動に変換されます。元の荷重コレクターは保持されます。
shapes to pressures 選択された各シェイプについて新しい荷重コレクターを作成し、各シェイプの各節点におけるXYZ摂動は、各荷重コレクターの各要素における圧力ベクトルのXYZ値に変換されます。
注: この変換では、節点数による平均圧力を要素数による平均圧力とする必要があるので、一部の情報が失われる場合があります。
この変換方法には2つのオプションがあります。
normal to elems
節点摂動の方向に関係なく、圧力の方向を要素の法線方向に揃えます。選択されていない場合、節点摂動方向に沿って圧力が作成されます。
apply to partially perturbed elems
摂動が適用された節点に接触しているすべての要素に、減圧した圧力を適用します。選択されていない場合は、移動の発生するすべての節点位置の要素のみに圧力が作成されます。元のシェイプは保持され、圧力への変換前に節点摂動に変換する必要はありません。
pressures to shapes 選択された各荷重コレクターについて新しいシェイプを作成し、各荷重コレクターの各要素における圧力ベクトルは、各シェイプの各節点におけるXYZ摂動に変換されます。
注: この変換では、節点数による平均圧力を要素数による平均圧力とする必要があるので、一部の情報が失われる場合があります。元の荷重コレクターは保持されます。
shapes to displacements 選択された各シェイプについて新しい荷重コレクターを作成し、各シェイプの各節点におけるXYZ摂動は、各荷重コレクターの各節点における変位のXYZ値に変換されます。

この変換方法には、fix directions with zero perturbationsオプションがあり、これが選択されると、1つまたは2つの成分において変位が0の場合においても並進成分3方向のすべてに強制変位が作成されます、選択されていない場合、摂動がゼロの平行移動に関しては、強制変位は作成されません。

元のシェイプは保持され、変位への変換前に節点摂動に変換する必要はありません。

displacements to shapes 選択された各荷重コレクターについて新しいシェイプを作成し、各荷重コレクターの各節点における強制変位は、各シェイプの各節点におけるXYZ摂動に変換されます。元の荷重コレクターは保持されます。

Save/Loadサブパネル

Saveサブパネルは、インポート用に別ファイルにシェイプを保存、あるいは、後で使用するために同じファイル内に保存しするのに使用します。また、ここで以前に保存したファイルを読み込むこともできます。
オプション 動作
apply shapes 読み込みの際にシェイプを自動的に適用します。Apply Shapesサブパネルでシェイプを手動で適用するには、このチェックボックスをオフにします。
auto-envelope / envelope = envelopeは、コピーされたシェイプが新しいメッシュ上に受ける影響の範囲です。auto-envelopeのサイズがモーフィングを行いたいすべての節点に届かない場合、env=を使用してエンベローブ幅を指定します。
注: import directを指定してシェイプを読み込むときにのみ使用できます(グリッドの読み込みでは使用できません)。
import direct / import via elements
import direct
モデルにシェイプのみを追加し、元のシェイプが保存されたときのx、y、z座標にそのシェイプが置かれていたかのように新しいシェイプを決定します。
import via elements
シェイプとそれに対応する要素をモデルに追加します。
(shape file path) 保存されているシェイプへのファイルパスを指定します。パスを直接入力できるほか、browseボタンをクリックしてファイルの保存場所に移動し、目的のファイルの場所と名前を選択することもできます。
shapes 保存するシェイプを選択します。
as shapes / as grids
as shapes
HyperMorphフォーマットでシェイプを保存します。
as grids
OptiStructRadiossNastranのいずれかのフォーマットでシェイプを保存します。ファイル読み込みの際、これらははっきり区別する必要があります。
shapes / grids 読み込まれるファイルが、シェイプファイルかグリッドファイル下を指定します。シェイプファイルはHyperWorksで生成され、グリッドファイルはOptiStructRadioss、またはNastranで作成されます。

実行ボタン

ボタン 動作
create 新規シェイプを作成します。
undo シェイプに関係する最後に行った節点移動を取り消します。
redo シェイプの適用を再実行します。
undo all シェイプに関するすべての節点移動を取り消します。
reject 制約やシェイプなど、特定のエンティティの作成を取り消します。これは、節点の移動を取り消すだけのundoとは異なります。rejectにより節点の移動も取り消されますが、主な機能は作成したエンティティを削除することです。
preview previewは、形状を実際に作成する前に、ハンドルとオプションがautoshapeサブパネル上で選択された段階で、どのような形状が作成されるかを確認することができます。また、形状の作成に使用される各ハンドルの摂動がベクトルとして描かれます。previewを再度クリックし、ベクトルの表示をオフにします。
return Shapesパネルを終了します。
apply apply shapesサブパネルにおいて、選択したシェイプを適用します。
animate 選択されたシェイプをベースとした"結果"ファイルを自動的に生成、読み込みし、HyperMeshのポスト処理機能で可視化することができます。
convert 選択したシェイプを指定した荷重コレクターのタイプに変換します。
save シェイプをシェイプまたはグリッドファイルで保存します。