Freehandパネル

Freehandパネルは、ドメイン、ハンドル、またはモーフボリュームを用いずに、メッシュをモーフィングするのに使用します。

場所:Toolsページ > HyperMorphモジュール

選択した節点の直接移動、他のパネルで実行された動作の記録、形状(ツール)によるメッシュの"3次元成形"、また、モーフィングのシェイプとしての保存を行うためのオプションがそれぞれ用意されています。

1つのサブパネルにおける変更は他には影響を与えません。また、サブパネルを切り替えてもすでに変更された内容が失われることはありません。

Move Nodesサブパネル

Move Nodesパネルは、特定の節点を直接新しい場所に移動させ、その周辺のメッシュをモーフィングします。

節点の平行移動と回転、節点のメッシュへの垂直な移動、ベクトル、節点リスト、ライン、プレーン、サーフェスまたはメッシュへの節点の移動、およびシェイプの適用を行うことができます。各モーフィングオプションについて、モーフィングをインタラクティブに行うかどうかを選択することが可能です。また、そういった節点の動きを廻りのメッシュにどの程度適用するかをコントロールすることもできます。

インタラクティブなモーフィングのためにMorph optionsパネルのMorphingサブパネルのminimum step sizeの設定を行うオプションがあります。distanceまたはangle欄に0以外の値が設定されている場合、マウス位置とモデルサイズに比例した任意の値ではなく、与えられたステップ回数による非連続なステップでモーフィングを実行します。たとえば、distanceを1.0に設定すると、すべての内部移動は1.0の増分、たとえば1.0, 2.0, 11.0などで行われます。distanceで指定する値はモデル単位で与えます。angleには、値は度で与えます。minimum step sizeは、マニピュレータ、またはtranslate、rotate、move normalオプションに適用されます。
オプション 動作
edge bounding method 選択した固定節点と影響を受ける要素を使用して節点をモーフィングする場合に使用できます。
Partitioned
モーフィングを適用する前に、Domainパネルのpartitioningサブパネルで設定した値に従って、影響を受けるすべての要素を分割します。
Inferred Edges
モーフィングを適用する目的で、影響を受ける要素についてローカルドメインを作成します。
エッジドメインは、影響を受ける要素の境界に沿って作成し、モーフィングを統制します。
Free Edge(自由エッジ)
モーフィングを適用する目的で、影響を受ける要素について一般ドメインを作成します。影響を受ける要素の境界に沿った節点の動きは統制されません。
Domain Edges
既にドメインが作成されている場合、それらのドメインは、モデルへのモーフィングの適用方法を決定するのに使用されます。
Morph All Nodes
proximity basedアルゴリズムを使用し、モデル内のすべての節点を、最も近い移動節点と最も近い固定節点間の距離に比例してモーフィングします。
Krig All Nodes
固定節点を除いたモデル内の全ての節点を、Kringingアルゴリズムを使用してモーフィングします。Kringingに使用されるオプションは、options.をクリックしてMorph Optionsパネルのdomain solversサブパネルにアクセスして修正します。
注: 移動する節点の数の現実的な上限は、3000です。平均より高いメモリーやCPUを搭載したコンピューターでは、より快適により多くの移動節点が使用できる環境を提供できる可能性があります。
Morph Within Envelope
proximity basedアルゴリズムを使用し、モデル内のすべての節点を、最も近い移動節点とエンベロープ内のエッジまたは最も近い固定節点(選択されている場合)との間の距離に比例してモーフィングします。エンベロープは、fix at distanceオプションを使用して離散距離として定義されるか、fix at multipleオプションを使用して最も近い移動節点に適用される摂動の大きさの倍数として定義されます。fix nodesオプションが選択された場合、この手法は、Morph All Nodesと同様に動作します。

オプションMorph All Nodes、Krig All Nodes、およびMorph Within Envelopeの場合、節点移動は、節点が接続されているメッシュを超えて影響を与えます。したがって、移動したくない節点はすべて固定または除外する必要があります。表示されていない節点を移動対象から除外する場合、fixed nodesの下のセレクターをexclude undisplayedに設定します。除外された節点は、移動することもモーフィングに影響を与えることもありません。表示されていない節点を固定節点として扱いたい場合、fixed nodesの下のセレクターをfix undisplayedに設定します。固定節点は、周りの節点のすべての移動量を減少するモーフィングに影響を与えます。セレクターが、morph undisplayedに設定されている場合、表示されていないすべての節点は固定節点としてHyperMorphによって移動されます。

図 1 move nodesツールを使用した際、それぞれのオプションがどのようにメッシュモーフィングに影響を与えるかを示しています。partitionedオプションの場合、移動された節点に最も近い内側エッジには、エッジドメインが内部的に作成されるため影響を受けません。inferred edgesオプションの場合、内側のエッジは作成されず、従って移動する節点に合わせて内側のエッジの節点が移動し、内側のエッジはその移動に合わせた曲線となります。free edgesオプションの場合、外側のエッジは作成されないため、内側のエッジと同様にして外側のエッジも決まります。morph all nodesとkrig all nodesオプションは、それぞれの手法による違い、特にkrigingアルゴリズムのスムージングによる違いを確認してください。morph within envelopeオプションは、エンベロープ内のメッシュが移動節点からの距離に関連して線形に摂動され、これによって固定節点が必要としないことを確認してください。


図 1. 例:エッジ境界
movement direction 影響を受ける節点が投影される方向を選択します。
normal to geom
選択された形状に垂直な方向に節点をマッピングします。これは各節点が異なる方向になる可能性があります。
along vector
ベクトルで指定された方向に節点をマッピングします。
normal to elems
節点群が置かれている要素と直交する方向にその節点群をマッピングします。その方向が、節点ごとに異なることがあります。
注: "move to"タイプのモーフィングを選択しているときに使用できます。
movement type 移動のタイプを選択します。
manipulator
マニピュレータの3つの矢印のうち1つをクリック-ドラッグすると節点が移動し、マニピュレータの3つの円弧のうち1つをクリック-ドラッグすると節点がマニピュレータの中心回りに回転します。また、マニピュレータの3つの直角の1つをクリック-ドラッグすることでエンティティを面内で移動できます。
図 2. マニピュレータ. マニピュレータをクリックし、ベクトルに沿った移動、軸回りの回転、面内の移動を行います。
マニピュレータがアクティブな状態で節点を選択 / 非選択すると、マニピュレータによって影響を受ける節点を変更できます。節点が何も選択されていない場合、マニピュレータは消滅します。
マニピュレータは、選択された節点グループの中心位置に表示されます。ただし、origin nodeが指定された場合はこの限りではなく、この場合はマニピュレータが移動されるまでは指定された節点位置にマニピュレータが表示されます。origin nodeが指定されていない限り、新たに節点を選択するとマニピュレータの位置が更新されます。オリジナル節点の選択または更新は、モデルをモーフィングすることなく新たな節点位置にマニピュレータを再配置します。オリジナル節点は、与えられたポイント中心にエンティティを回転させたい場合に活用すると便利です。
デフォルトでは、マニピュレータの向きはグローバル軸に合わせられます。マニピュレータの向きは、マニピュレータセレクタの下のトグルやセレクターを使用してローカル座標系または指定したベクトルやプレーンに沿うように変更することができます。この方法によってマニピュレータを変更した場合、モデルが変更されることはありません。
トグルをsingle manipulatorからmultipleに変更すると、1度に複数のマニピュレータが作成されます。multipleに切り替え、new manipボタンをクリックすると、1つまたは複数の移動する節点を選択することによってマニピュレータを新規作成できます。異なるマニピュレータは、異なる選択エンティティとパラメータを持ち、他のマニピュレータに依存せずに移動することができます。マニピュレータの移動は、マニピュレータをクリックして行うか、またはマニピュレータ上にマウスを移動させてマニピュレータのパラメータを更新するためのパネルを表示させ、そのパラメータを変更または関連するエンティティを変更することで行います。
トグルをmanip:activeまたはmanip:inactiveに切り替えることで、マニピュレータのactive またはinactiveを切り替えることができます。マニピュレータがアクティブな状態の場合、これを移動したときにモデルがモーフィングされます。マニピュレータが非アクティブな状態の場合、これを移動したときはマニピュレータ自身の位置と向きが変更されるだけです。
translate
影響を受ける節点に摂動を適用します。
rotate
影響を受ける節点に回転を適用します。
move normal
節点は接続されている要素の正の法線方向に移動します。平面でない要素の場合、法線の平均が使用されます。
move to vector
影響を受ける節点を指定されたベクトルに移動します。
move to node list
影響を受ける節点を、モデルの中で選択された節点によって定義されるスプライン曲線に移動します。
move to line
影響を受ける節点を指定されたラインまたはラインリストに移動します。
move to plane
影響を受ける節点を指定されたプレーンに移動します。方向セレクターを使ってプレーンを定義し、中心としたいモデル内の位置にベース節点(B)を置きます。
move to surface
影響を受ける節点を指定されたサーフェスに移動します。
move to mesh
影響を受ける節点を指定された要素のグループに移動します。
move to equation
影響を受ける節点を数学的に定義されたパスまたはシェイプに移動します。
関数F(xyz)を指定するか、セレクターを使って標準のシェイプ(球、円柱など)から選びます。関数にはx、y、z変数、および数値と式を含めることが可能です。一般シェイプ用に関数を得るためにセレクターを使用する場合、定数a、b、c、rおよびRを数値に置き換える必要があります。関数がゼロに設定された際に定義されたサーフェスは、マッピングのターゲットサーフェスとして使用されます。最初のページにスペースが十分ない場合は、prevおよびnextボタンを使って、関数用に追加のページを作成してください。
apply shape
適用する節点移動を定義する既存のシェイプを選択します。
affected elements フリーハンドモーフィング実行時にfixed nodesが指定されている場合、このコレクターを使用して影響を受ける要素を選択します。影響を受ける要素は、移動節点の動きおよび固定節点群による制約に合わせてモーフィングします。形の範囲は、選択されるedge bounding methodのmv biasおよびfx biasによって影響を受けます。morph all nodes、krig all nodes、またはmorph within envelopeオプションを使用する場合、影響を受ける要素を選択する必要はありません。
at origin / at system / at node move to equationを使用する場合に、関数の開始点を選択します。
at origin
デフォルトのグローバル座標系の原点(0,0,0)から関数を開始します。
at node
開始点となる節点を選択します。
at system
ローカル座標系を選択します。指定されたローカル座標系の原点が開始点となります。
calculate using: all elements / elems move normalを使用する場合に、法線方向の計算時にすべての要素を使用するか、選択した要素のみを使用するかを選択します。
calculate using: averaged norms / smoothed norms/ cfd corners move normalを使用する場合に、法線方向をどのように決めるかを選択します。
averaged normals
節点の法線方向を決定するのに、節点に結合されている要素のみの平均を使用します。
smoothed normals
すべての要素の法線方向の平均を計算しスムージングをすることによって角付近の移行が急激に変化するのを回避します。
cfd corners
すべての要素の法線方向をスムージングするためのより洗練されたアルゴリズムを使用し、節点がモーフィングされた際に折れが発生しないように試みます。
図 3 利用可能な各オプションを使用し、曲面サーフェスにどのようにメッシュが投影されているかを示したものです。鋭角な角を持つメッシュの場合、cfd cornersオプションは、最も滑らかな投影を作成します。ただし、これには時間がかかります。そこで、メッシュに鋭角な角を持つ要素が含まれない場合、smoothed normalsオプションを使用することで短い時間でよい結果を得ることができます。滑らかなメッシュの場合、averaged normalsオプションでも滑らかな最終メッシュを得ることができます。


図 3. 例:Methodsを使用した計算
deg rotateを選択した場合、移動する節点の回転角度をこの数値入力欄に入力します。
dist= fix at distanceを選択した場合、エンベロープのエッジと移動節点との距離をこの入力欄で指定します。エンベロープ内の節点のみが移動されます。
dist /

X/Y/Z/syst

translateまたはmove normalを選択した場合、移動距離(モデル単位)とalong方向セレクターを使用して移動方向を指定するか、距離と共にX、YおよびZ成分で方向を指定するか(局所座標系の指定も可能)を選択します。
extend edges サーフェスまたはメッシュのエッジを、そのサーフェスまたはメッシュ上で最も近いポイントにおける法線と直交する方向に引き伸ばします。このチェックボックスが選択されている場合は、移動節点がサーフェスまたはメッシュの拡張表現上に投影され、節点をサーフェスまたはメッシュのエッジを超えて投影できるほか、任意の穴の中へも投影できます。このチェックボックスが選択されていない場合は、移動節点がサーフェスまたはメッシュの内部またはエッジに投影されるため、モーフィング後のメッシュが歪む可能性があります。
図 4では、3つのサーフェスが角度付きメッシュ上でフロートした状態になっています。メッシュのすべての節点が移動節点として選択され、形状に垂直な方向でサーフェスに投影されています。extend edgesが選択されている場合は、移動節点がサーフェスか、サーフェスのエッジでの法線方向に垂直に引き伸ばされた仮想サーフェスのどちらかに移動されます。節点が最終的に最も大きなサーフェスの中心にある穴の中に配置されることに注意してください。extend edgesが選択されていない場合は、移動節点がサーフェス上の最も近い点に移動されます。移動節点のいくつかの層が最終的にサーフェスのエッジと穴のエッジの周りで圧縮されることに注意してください。


図 4.
注: move to surfまたはmove to meshを使用する場合に使用できます。
fixed nodes/fix unselected/fix ast distance/fix at multiple:
Fix nodes
モーフィング中に固定する節点を手動で選択します。moving nodesまたはfixed nodesとして選択されなかった節点は、最も近い移動節点と最も近い固定節点の間における距離を元にモーフィングされます。これらの選択されなかった節点に適用されたモーフィングは、最も近い移動節点に適用される摂動の大きさをベースにし、最も近い固定要素にどれだけ接近しているかを元に削減されます。
Fix unselected
移動節点として選択されていないすべての節点を自動的に修正します。
注: この設定により、移動節点とその周辺のメッシュの間の移行が滑らかでなくなる可能性があります。
Fix at distance
節点を固定する距離を指定します。HyperMorphは、移動節点からここで指定された距離上またはそれより遠いすべての節点を自動的に固定します。また、この距離内の節点であってもモーフィング中に固定したい節点を選択することもできます。
与えられた距離の外にある節点が自動的に固定されると、このオプションはfix nodesと同じように機能します。ただし、morph within envelope approachを使用したときは異なります。morph within envelope approachは、すべての移動節点周辺の指定された距離位置の固定節点の仮想レイヤーを作成します。移動節点とこのレイヤーまたは最も近い皇帝節点(選択されている場合)間の選択されていない節点は、選択されていない節点と境界エンティティ間の距離に比例してモーフィングされます。エンベロープ内のモーフィングと移動節点と固定節点間内のモーフィングの違いは、移動節点近くに固定節点がない場合により明確になります。このような場合、エンベロープによるモーフィングは、選択されていない節点への摂動の適用が移動節点からの距離に応じて減少され、その他の方法は、固定節点に近くないすべての節点に摂動(場合によっては大きい)が適用されます。
Fix at multiple
乗数を指定します。HyperMorphは、ここで指定された乗数を最も近い移動節点の摂動に乗じた距離上にある節点またはそれより遠い節点をすべて自動的に固定します。また、この距離内の節点であってもモーフィング中に固定したい節点を選択することもできます。
計算された距離の外にある節点が自動的に固定されると、このオプションはfix nodesと同じように機能します。ただし、morph within envelope approachを使用したときは異なります。morph within envelope approachは、すべての移動節点周辺の計算された距離位置の固定節点の仮想レイヤーを作成します。移動節点とこのレイヤーまたは最も近い皇帝節点(選択されている場合)間の選択されていない節点は、選択されていない節点と境界エンティティ間の距離に比例してモーフィングされます。エンベロープ内のモーフィングと移動節点と固定節点間内のモーフィングの違いは、移動節点近くに固定節点がない場合により明確になります。このような場合、エンベロープによるモーフィングは、選択されていない節点への摂動の適用が移動節点からの距離に応じて減少され、その他の方法は、固定節点に近くないすべての節点に摂動(場合によっては大きい)が適用されます。
図 5は、固定節点用に選択されたオプションによるモーフィングの違いを示したものです。fix nodesオプション(このケースではkrig all nodesを選択)を使用した場合、固定節点から離れた節点も、最も近い移動節点とほぼ同様にモーフィングされます。fix unselectedオプションを使用した場合、移動節点のみがモーフィングされます。fix at distanceオプション使用時(morph within envelopeを選択)、モーフィングは、最も近い移動節点からモーフィングされた節点がどれかけ離れているかに応じエンベロープを通して線形に分布しています。fix at multipleオプションを使用した場合(morph within envelopeを使用)、モーフィングエンベロープは、移動節点が最も遠くに移動された領域でより大きくなるため、これらの節点はメッシュにおいてより大きな影響を与えます。


図 5. 例:Fix at Multiple
fx bias この数値入力欄はfixed nodesが選択されているときに表示されます。これは、モーフィングされる節点の移動量に影響を与えます。この値が大きいほど、モーフィングされる節点を固定節点のより近くに留め、部分的ひずみを小さくします。
interactive: on/off モーフをクリックした後、マウスを使用して画面上でハンドルをドラッグします。このボタンをオンにすることによって、指定された距離または角度ベースの"ジャンプ"移動ではなく、モーフィングはリアルタイムで実行されます。
注: マニピュレータでモーフィングする場合、すべてのモーフィングはインタラクティブに実行されます。
moving nodes: 移動する節点を選択します。

apply shapeを使用する場合、このコレクターはshapeコレクターに置き換わります。

mult apply shapeでモーフィングする場合、シェイプによる効果に乗数を適用します。デフォルト値の1は、シェイプのデフォルトのサイズが使用され、この値を増やすことで節点への影響が増し、小数点以下の値の指定は影響を減少させます。
mult = fix at multipleを選択した場合、エンベロープのエッジと移動節点との距離をこの入力欄で指定します。エンベロープ内の節点のみが移動されます。
mv bias
モーフィングされる節点の移動量に影響を与えます。この値が大きいほど、モーフィングされる節点は、移動節点に追従し、部分的ひずみを小さくします。
注: fixed nodesが選択されているときに有効です。
node a, node b ターゲットは節点aから節点bへのベクトルで定義されます。
注: 移動のタイプをmove to vectorに設定している場合に使用できます。
offset= 節点をベクトル、節点リスト、ライン、プレーン、サーフェス、またはメッシュに移動する場合は、節点をターゲットからオフセットする距離を設定するオプションがあります。節点は指定された投影方向に移動されますが、オフセットはモデルユニットでの絶対距離であり、節点は移動方向に関係なくターゲットから逸脱します。

オフセットが正の値の場合は節点がターゲットの手前に配置され、オフセットが負の値の場合は節点がターゲットの奥に配置され、オフセットが0の場合は節点がターゲット上に配置されます。

offset in all dir / offset along proj 0以外のオフセットを使用している状態で節点をベクトル、節点リスト、ライン、プレーン、サーフェス、またはメッシュに移動する場合に、オフセット方法を選択します。
offset in all dir
各節点からターゲット上の最も近い点まで測定されます。
offset along proj
各節点から投影方向に沿ったターゲットまで測定されます。
図 6では、3つの節点がプレーンからプレーン法線に対して45度傾いているベクトルに沿ってオフセットされています。offset in all dirが選択されている場合は、オフセットがプレーン法線に沿って各節点からターゲットプレーン上の最も近い点まで測定されます。offset in projが選択されている場合は、オフセットが投影ベクトルに沿って各節点からプレーンまで測定されます。offset in projオプションが使用されている場合は、節点をターゲット上の最も近い点へと、オフセット値より近付けることができます。


図 6. 例:All DirとOffset in Projでのオフセット
optional fixed nodes モーフィングに使用されるエンベローブ内の固定節点を追加します。これらの固定節点近くのすべての節点の移動は小さくなります。
options Morph Optionsパネルを表示します。
rotate about 標準の方向セレクターを使用してmoving nodesの回転軸を指定します。

Recordサブパネル

Recordサブパネルは、このほかのパネルで適用された節点移動を記録し、この動きを取り消しまたは再現可能なモーフとして保存し、シェイプとして保存します。

つづいて、Freehandパネルを離れてHyperWorksで任意のツールを使用し、モデル内の節点を新しい位置に移動します。再びこのパネルに戻ってfinishをクリックすると、それらの節点の動きは、取り消し、再実行可能なモーフィングに変換、または、保存可能なシェイプとして保存されます。

この機能は、Quality Indexパネルを使ってベーシックなモーフィングを調整し、メッシュ品質を向上させる際に特に役立ちます。例えば、モーフィングを行った後、Recordサブパネルに移動してstartをクリックし、Quality Indexパネルに移動してモーフィングの結果生成された品質の劣る要素を調整、修正し、そこでRecordパネルに戻ってfinishをクリックします。

図 7では、成形によって正しくない形状の要素(左の図でハイライト表示)が生成されています。Quality Indexパネルで調整を行った結果、左の図に見られた問題点が解決され、右の図のようなメッシュに改良されました。また、Quality Indexパネルで節点の動きを記録することによって、それらの動きを、シェイプの一部として保存したり取り消したりすることが可能です。


図 7.
オプション 動作
edge bounding
Partitioned
モーフィングを適用する前に、Domainパネルのpartitioningサブパネルで設定した値に従って、影響を受けるすべての要素を分割します。
Inferred Edges
モーフィングを適用する目的で、影響を受ける要素についてローカルドメインを作成します。
エッジドメインは、影響を受ける要素の境界に沿って作成し、モーフィングを統制します。
Free Edge(自由エッジ)
モーフィングを適用する目的で、影響を受ける要素について一般ドメインを作成します。影響を受ける要素の境界に沿った節点の動きは統制されません。
Domain Edges
既にドメインが作成されている場合、それらのドメインは、モデルへのモーフィングの適用方法を決定するのに使用されます。
Morph All Nodes
proximity basedアルゴリズムを使用し、モデル内のすべての節点を、最も近い移動節点と最も近い固定節点間の距離に比例してモーフィングします。
Krig All Nodes
固定節点を除いたモデル内の全ての節点を、Kringingアルゴリズムを使用してモーフィングします。Kringingに使用されるオプションは、options.をクリックしてMorph Optionsパネルのdomain solversサブパネルにアクセスして修正します。
注: 移動する節点の数の現実的な上限は、3000です。平均より高いメモリーやCPUを搭載したコンピューターでは、より快適により多くの移動節点が使用できる環境を提供できる可能性があります。
Morph Within Envelope
proximity basedアルゴリズムを使用し、モデル内のすべての節点を、最も近い移動節点とエンベロープ内のエッジまたは最も近い固定節点(選択されている場合)との間の距離に比例してモーフィングします。エンベロープは、fix at distanceオプションを使用して離散距離として定義されるか、fix at multipleオプションを使用して最も近い移動節点に適用される摂動の大きさの倍数として定義されます。fix nodesオプションが選択された場合、この手法は、Morph All Nodesと同様に動作します。

オプションMorph All Nodes、Krig All Nodes、およびMorph Within Envelopeの場合、節点移動は、節点が接続されているメッシュを超えて影響を与えます。したがって、移動したくない節点はすべて固定または除外する必要があります。表示されていない節点を移動対象から除外する場合、fixed nodesの下のセレクターをexclude undisplayedに設定します。除外された節点は、移動することもモーフィングに影響を与えることもありません。表示されていない節点を固定節点として扱いたい場合、fixed nodesの下のセレクターをfix undisplayedに設定します。固定節点は、周りの節点のすべての移動量を減少するモーフィングに影響を与えます。セレクターが、morph undisplayedに設定されている場合、表示されていないすべての節点は固定節点としてHyperMorphによって移動されます。

図 1 move nodesツールを使用した際、それぞれのオプションがどのようにメッシュモーフィングに影響を与えるかを示しています。partitionedオプションの場合、移動された節点に最も近い内側エッジには、エッジドメインが内部的に作成されるため影響を受けません。inferred edgesオプションの場合、内側のエッジは作成されず、従って移動する節点に合わせて内側のエッジの節点が移動し、内側のエッジはその移動に合わせた曲線となります。free edgesオプションの場合、外側のエッジは作成されないため、内側のエッジと同様にして外側のエッジも決まります。morph all nodesとkrig all nodesオプションは、それぞれの手法による違い、特にkrigingアルゴリズムのスムージングによる違いを確認してください。morph within envelopeオプションは、エンベロープ内のメッシュが移動節点からの距離に関連して線形に摂動され、これによって固定節点が必要としないことを確認してください。


図 8. 例:エッジ境界
注: 移動した節点を適用およびモーフィングする場合に使用できます。
affected elements 影響を受ける要素は、移動節点の動きおよび固定節点群による制約に合わせてモーフィングします。形の範囲は、選択されるedge bounding methodのmv biasおよびfx biasによって影響を受けます。morph all nodes、krig all nodes、またはmorph within envelopeオプションを使用する場合、影響を受ける要素を選択する必要はありません。
fixed nodes / fix unselected / fix at distance / fix at multiple
Fix nodes
モーフィング中に固定する節点を手動で選択します。moving nodesまたはfixed nodesとして選択されなかった節点は、最も近い移動節点と最も近い固定節点の間における距離を元にモーフィングされます。これらの選択されなかった節点に適用されたモーフィングは、最も近い移動節点に適用される摂動の大きさをベースにし、最も近い固定要素にどれだけ接近しているかを元に削減されます。
Fix unselected
移動節点として選択されていないすべての節点を自動的に修正します。
注: この設定により、移動節点とその周辺のメッシュの間の移行が滑らかでなくなる可能性があります。
Fix at distance
節点を固定する距離を指定します。HyperMorphは、移動節点からここで指定された距離上またはそれより遠いすべての節点を自動的に固定します。また、この距離内の節点であってもモーフィング中に固定したい節点を選択することもできます。
与えられた距離の外にある節点が自動的に固定されると、このオプションはfix nodesと同じように機能します。ただし、morph within envelope approachを使用したときは異なります。morph within envelope approachは、すべての移動節点周辺の指定された距離位置の固定節点の仮想レイヤーを作成します。移動節点とこのレイヤーまたは最も近い皇帝節点(選択されている場合)間の選択されていない節点は、選択されていない節点と境界エンティティ間の距離に比例してモーフィングされます。エンベロープ内のモーフィングと移動節点と固定節点間内のモーフィングの違いは、移動節点近くに固定節点がない場合により明確になります。このような場合、エンベロープによるモーフィングは、選択されていない節点への摂動の適用が移動節点からの距離に応じて減少され、その他の方法は、固定節点に近くないすべての節点に摂動(場合によっては大きい)が適用されます。
Fix at multiple
乗数を指定します。HyperMorphは、ここで指定された乗数を最も近い移動節点の摂動に乗じた距離上にある節点またはそれより遠い節点をすべて自動的に固定します。また、この距離内の節点であってもモーフィング中に固定したい節点を選択することもできます。
計算された距離の外にある節点が自動的に固定されると、このオプションはfix nodesと同じように機能します。ただし、morph within envelope approachを使用したときは異なります。morph within envelope approachは、すべての移動節点周辺の計算された距離位置の固定節点の仮想レイヤーを作成します。移動節点とこのレイヤーまたは最も近い皇帝節点(選択されている場合)間の選択されていない節点は、選択されていない節点と境界エンティティ間の距離に比例してモーフィングされます。エンベロープ内のモーフィングと移動節点と固定節点間内のモーフィングの違いは、移動節点近くに固定節点がない場合により明確になります。このような場合、エンベロープによるモーフィングは、選択されていない節点への摂動の適用が移動節点からの距離に応じて減少され、その他の方法は、固定節点に近くないすべての節点に摂動(場合によっては大きい)が適用されます。
図 5は、固定節点用に選択されたオプションによるモーフィングの違いを示したものです。fix nodesオプション(このケースではkrig all nodesを選択)を使用した場合、固定節点から離れた節点も、最も近い移動節点とほぼ同様にモーフィングされます。fix unselectedオプションを使用した場合、移動節点のみがモーフィングされます。fix at distanceオプション使用時(morph within envelopeを選択)、モーフィングは、最も近い移動節点からモーフィングされた節点がどれかけ離れているかに応じエンベロープを通して線形に分布しています。fix at multipleオプションを使用した場合(morph within envelopeを使用)、モーフィングエンベロープは、移動節点が最も遠くに移動された領域でより大きくなるため、これらの節点はメッシュにおいてより大きな影響を与えます。


図 9. 例:Fix at Multiple
fx bias この数値入力欄はfixed nodesが選択されているときに表示されます。これは、モーフィングされる節点の移動量に影響を与えます。この値が大きいほど、モーフィングされる節点を固定節点のより近くに留め、部分的ひずみを小さくします。
moved nodes: apply / apply and morph 図 10では、record機能を使用して、メッシュの中でDistanceパネルを使用して移動する右辺上の1つの節点を記録しています。中央の図はapplyを使用した状態。メッシュ全体が引き伸ばされるよう、右の図ではコーナー節点をfixedとして選択、すべての要素をaffected elementsとして選択し、apply and morphを使用しています。


図 10.
mv bias フォロワー節点の挙動に影響します。

この値が大きいほど、移動する節点に追従する"フォロワー"節点は、移動節点により近付きます。

注: 選択した固定節点と影響を受ける要素を使用して節点をモーフィングする場合に使用できます。
options Morph Optionsパネルを表示します。

Sculptingサブパネル

Sculptingサブパネルを使用し、様々なツール形状でメッシュを立体的に成形します。例えば、半球状の窪みや円すい形の突起を作成したり、フィーチャーラインで断面を作る際に活用できます。

メッシュのある領域を押し出し/引張ることにより形状を変更し、メッシュ上に窪みや突起を作ることができます。

ツール形状には、ball、cone、cylinder、node list、line、plane、surface、およびmeshが含まれます。異なるタイプの成形を簡単に行うには、異なるツールを活用します。例えば、丸みを帯びた底面と終端を持つ湾曲した溝を作るにはnode listまたはline listに加えてballを使用しますが、V-型の溝を作るにはconeを使用します。ballを使うと半球状の窪みや隆起を、coneを使うと円すい状の穴や尖った突起を作ることができます。下の図は、節点リストと"ball"ツールを使って隆起を作成する様子を示しています:


図 11. 2つの節点を選択し、ツールを適用していない状態


図 12. メッシュにballツールを適用した状態. メッシュ上でBallツールを1つの節点から別の節点まで転がしたようにその形状が変更されます。
オプション 動作
affected elements 成形の対象とする要素を選択します。ここで、成形中に変更を加えたくないメッシュ部分は非選択にします。
angle = coneツールで成形する場合、円錐のテーパー角度を指定します。
base ベース節点は、ツールの"ハンドル"のように機能します。ベース節点はパスに沿って移動し、ツールはベース節点に相対して移動します。
注: 節点リスト、ライン、サーフェス、またはメッシュで使用できます。
mesh compression
full mesh compression
影響を受けるどの要素でも節点間の間隔を保持しません。平らに潰されたような要素になることがあります。
効率的にサーフェスメッシュのしわが伸びるように、サーフェスに対して垂直方向に成形するシェルメッシュに推奨されます。
compress by factor
0~1の範囲で値を設定します。成形が周囲の要素に"伝播"する前に影響を受ける要素に適用可能な圧縮(または拡張)の相対量です。
この値が大きいほど、メッシュはより圧縮されます。値が低いと、元の要素形状により近くなります。
compress by distance
メッシュの圧縮(または拡張)が実行されるツール形状周りの距離を設定します。要素がツール形状によって圧縮された場合、圧縮は、ツール形状からここで指定した距離だけ行われます。すなわち、compr dist = に値30を設定すると、すべてのメッシュ圧縮は、ツールから距離が30未満の範囲で起ります。
注: compress by factorとcompress by distanceは、メッシュを均等に圧縮する点で同じように機能しますが、ユーザーが何をコントロールできるかが異なります。compress by factorでは要素毎の圧縮の量がコントロールできる一方、compress by distanceでは圧縮が行われる領域をコントロールすることが可能です。
fea linearまたはfea non-linear
auto propsまたはuser propsを選択します。実行する解析のタイプ(OptiStructまたはRadioss)に適したプロパティと材料をモデルに追加済みで、それらを使用する場合はuser propsを選択します。それ以外の場合はauto propsを選択します。次に、成形のための固定節点を選択します。HyperMorphOptiStructまたはRadiossを使ってFEA解析を実行し、ツールによる影響を受ける節点および固定節点を強制変位として使用して、その影響下の要素の変形を決定します。
注: 非線形解析は、時間がより多くかかるものの、極端なメッシュ圧縮の条件にはより適しており、通常、線形解析と比べてより良好な品質の要素を作成します。


図 13.
move direction 成形時の節点の移動方向を定義します。標準の方向セレクターを使用して指定したベクトルに沿って成形、または、メッシュ要素の法線方向に沿って成形するかの2つのオプションがあります。
offset = move directionパスからツールをオフセットする距離を決定するoffsetを指定します。
options Morph Optionsパネルを表示します。
radius = ballツールまたはcylinderツールで成形する場合、ツールのサイズを指定します。
sculpting tool 成形に使用する基本シェイプを選択します。

cylinderまたはplaneで成形する場合、新たに(ラベルのない)planeおよびvectorセレクターがツールラベルの下に表示されます。base nodeセレクターもと共にこれを使用して円筒の軸またはplaneツール自体を定義します。



図 14. Ball. ballツールが節点リストに適用されています。


図 15. Cone. coneツールがオフセット付きで節点リストに適用されています。円錐の先端は、節点リストに沿って移動されるため、成形されるメッシュに沿って節点リストが選択された場合、モーフィングは行われません。この例に示すとおり、メッシュサーフェスを円すいツールで押し出すには、オフセットを使用します。


図 16. Cylinder. 1つのポイントにおいてcylinderツールで立方体が成形されています。メッシュの圧縮がメッシュのボディにまで拡張されていることがわかります。


図 17. Node List. 立方体がパス(白い円)に沿って節点リスト(灰色の円)で成形されています


図 18. Line. メッシュの成形にlineツールが使用されています。ベースポイント(紫の円)がパス(白の円)を基準としてラインを配置するために使われているのが確認できます。


図 19. Plane. ソリッドの立方体の成形にplaneツールが使用されています。1つの節点がパスに使用され、メッシュの圧縮率0.5が選択されています。成形の方向がプレーンの法線方向とは異なっていることがわかります。


図 20. Surface. メッシュの成形にsurfaceツールが使用されています。1つの節点がパスに使用されています(メッシュの圧縮によりモーフィングされる)。ツールの両側のテーパ角(45度)の影響、およびツールのエッジで大きなメッシュの歪みの発生を防止している様子がわかります。


図 21. メッシュ. 別のメッシュの成形にmeshツールが使用されています。パスはターゲットメッシュ上にあり、ベース節点はツールの主なフェイス位置にあるため、成形にはオフセットが使用されました。
taper angle = node list、line、surface、またはmeshツールを使用して成形する場合、結果の形状に与えるテーパーをtaper angleで指定します。

ツールのテーパは、与えられた角度で成形方向と反対に伸びるツール周りの覆いのようなものです。たとえば、ポイントへのテーパーは円錐になります。テーパは、成形された領域とされない領域との間の移行をスムーズにします。

tool path ツールの移動経路となるパスを選択します。ツールの中心はこのパスを通ります。
through nodes
ユーザー定義の節点リストに沿って成形します。
along line
モデル形状の既存ラインに沿って成形します。
interactive
マウスを使用してパスを決定し、成形します。このオプションを選択すると、interactive sculptingサブパネルを開くボタンが表示されます。

Save Shapeサブパネル

Save Shapeサブパネルは、現在のモーフィングをシェイプとして保存するのに使用します。
オプション 動作
as handle perturbations / as node perturbations as handle perturbationsで保存されたシェイプは、保存領域が少なく済み、モデルのドメインとハンドルが変更された場合に変化させることが可能です。モーフィングまたは保存されたシェイプがundo/redoリスト上に保存されたモデル内のドメインとハンドルを編集すると、それらのシェイプを節点摂動で残すかどうかの選択肢が与えられます。yesをクリックすると、シェイプの元の形状が保持されます。noをクリックすると、シェイプは内部的には変化しませんが、移動されたハンドルの影響の変化のために、異なる結果になる可能性があります。
color 現在のシェイプの色を選択します。
name = 新規のシェイプの名称を指定、または2度クリックして既存のシェイプを選択します。

実行ボタン

ボタン 動作
finish モーフィングマクロの記録を停止します。
morph モーフィングを実行(節点を移動)します。
move + move directionの指定に応じた正の方向に成形します。


図 22.
move - move directionの指定に応じた負の方向に成形します。
redo 最後に行われたモーフィング操作を再実行します。
redo all モーフィング操作をすべて再実行します。
save 現在のシェイプを保存します。
start 複雑なモーフィングマクロの記録を開始します。
undo 最後に行われたモーフィング操作を取り消します。
undo all モーフィング操作をすべて取り消します。