MGASK
バルクデータエントリ ガスケットの様な材料の材料特性を定義します。
フォーマット1(温度依存なし)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MGASK | MID | BEHAV | YPRS | EPL | GPL | ALPHA | EPLTYPE | GPLUNIT | |
TABLD | TABLU1 | TABLU2 | TABLU3 | TABLU4 | TABLU5 | TABLU6 | TABLU7 | ||
TABLU8 |
フォーマット2(温度依存定義済み)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MGASK | MID | BEHAV | YPRS | EPL | GPL | ALPHA | EPLTYPE | GPLUNIT | |
TABLD | TABLU1 | TABLU2 | TABLU3 | TABLU4 | TABLU5 | TABLU6 | TABLU7 | ||
TABLU8 | TABLU9 | etc. | |||||||
T | TEMP1 | ||||||||
PLUS | YPRS | EPL | GPL | ALPHA | |||||
TABLD | TABLU1 | TABLU2 | TABLU3 | TABLU4 | TABLU5 | TABLU6 | TABLU7 | ||
TABLU8 | TABLU9 | etc. | |||||||
T | TEMP2 | ||||||||
etc. |
例1
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MGASK | 2 | 1 | 1.0e-3 | 200.0 | 1.0e-5 | ||||
1001 | 1002 | 1003 | 1004 |
例2
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MGASK | 2 | 1 | 1.0e-3 | 200.0 | 1.0e-5 | ||||
1001 | 1002 | 1003 | 1004 | ||||||
T | 20.0 | ||||||||
PLUS | |||||||||
2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | |||||
T | 100.0 | ||||||||
PLUS | |||||||||
3001 | 3002 | 3003 | |||||||
T | 300.0 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
MID | 材料識別番号。 デフォルトなし(整数 > 0) |
|
BEHAV | 挙動タイプ。 12
(整数(0または1のみ)) |
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YPRS | ガスケット材料の板厚方向の初期降伏圧力。弾塑性挙動(BEHAV=0)にのみ適用されます。 空白の場合、自動的に決められます。 PLUSで始まるデータのグループの場合、デフォルトは最初の行で定義された対応するフィールド値です。 |
|
EPL | ガスケット材料の板厚の方向に関する引張り安定化係数または直接引張り弾性率(EPLTYPEフィールドの値に基づく)。 5 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) PLUSで始まるデータのグループの場合、デフォルトは最初の行で定義された対応するフィールド値です。 |
|
GPL | ガスケット材料の横せん断係数(測定単位はGPLUNITフィールドの値によって異なる)。 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) PLUSで始まるデータのグループの場合、デフォルトは最初の行で定義された対応するフィールド値です。 |
|
ALPHA | 法線方向の線膨張係数 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) PLUSで始まるデータのグループの場合、デフォルトは最初の行で定義された対応するフィールド値です。 |
|
EPLTYPE | EPLの定義のタイプ。 12
(整数(0または1のみ)) |
|
GPLUNIT | GPLの測定単位のタイプ。 12
(整数(0または1のみ)) |
|
TABLD | ガスケット材料の荷重経路を与えるTABLES1識別子(圧力対閉鎖)。 デフォルトなし(整数 > 0) |
|
TABLUi | ガスケット材料の除荷 / 再載荷経路を与えるTABLES1識別子(圧力対閉鎖)。除荷のない場合、フィールドは空白のままにします。 デフォルト = 空白(整数 > 0 、または空白) |
|
T | 温度値が次のフィールドで定義されることを示す温度フラグ。 | |
TEMPj | 上記のデータグループの温度。 11 デフォルトなし(実数) |
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PLUS | これ以降は別の温度で定義されたデータグループが続くことを示すキーワード。 12 |
コメント
- 材料識別番号は、MAT1、MAT2、MAT3、MAT8、MAT9、およびMGASKのすべてのエントリの中で固有である必要があります。
- MGASKは圧縮下でのガスケットのような材料の板厚方向の非線形な特性を主に定義します。MGASKは板厚方向のみに異方性を持ち、法線異方性と呼ばれます。線形解析では、板厚方向の係数(単位変位あたりの応力)は、荷重圧力-閉鎖のTABLDの最初のセグメントの勾配で定義されます。
- MGASKは横せん断と板厚方向の引張り挙動も線形特性で定義します。(ガスケットの膜挙動はMAT1定義され、PGASKプロパティで参照されます。)
- ガスケットの板厚方向は3次元要素の主方向 (局所 3-方向)です。ガスケット閉鎖は、ガスケット板厚方向に沿ったガスケット要素の上面と下面の位置における相対変化として定義されます。
- EPLが引張り安定係数として定義されている(EPLTYPE = 0)場合、引張り弾性率は載荷曲線TABLDの最初のセグメントの初期勾配にEPLを掛けたものとして計算されます。EPLが直接引張り弾性率として定義されている(EPLTYPE = 1)場合、その測定単位は単位変位あたりの応力になります。EPLがゼロの場合、安定化のために小さい引張り弾性率の値が自動的に使用されます(EPLTYPEが0または1のどちらでも)。
- TABLDとTABLUiの全てのデータ点は第一象限で指定されます。載荷(TABLD)と除荷/再載荷(TABLUi)経路の点は増加する圧力と距離の順に定義される必要があります。
- 弾塑性材料(BEHAV
= 0)に対して、
- その初期降伏圧力はTABLDの点と一致するべきです。初期降伏圧力が指定されない場合、TABLD曲線の勾配が10%より大きく変化する最初の点で自動的に決められます。
- 荷重経路は原点から開始して初期降伏圧力(非線形弾性範囲)に達し、塑性領域に入ってひずみ硬化の勾配で続きます。
- 全ての除荷/再載荷経路は、ゼロ圧力と正の閉鎖距離から開始し、塑性領域で終了する必要があります。続く除荷/再載荷曲線は(圧力がゼロ時に)より大きな閉鎖距離で開始し、前の除荷/再載荷曲線よりも大きな閉鎖距離で終了する必要があります。
- 損傷のある弾性材料(BEHAV = 1)に対して、
- 全ての載荷と除荷/再載荷曲線は全て座標系の原点(0, 0)から開始する必要があります。
- 全ての除荷/再載荷経路は載荷経路で終了する必要があります。続く除荷/再載荷曲線は前の除荷/再載荷曲線よりも大きな閉鎖距離で終了する必要があります。
- 定義されていない経路上での除荷/再載荷経路は2つの隣接する除荷/再載荷経路で補間されます。
- 最後のユーザー定義の閉鎖よりも大きい閉鎖では、圧力-閉鎖関係は以下の様に計算されます:
- 弾塑性材料(BEHAV = 0)では、最も遠い除荷/再載荷曲線の最後のセグメントに従います。この挙動は完全に弾性で圧壊したガスケットを表します。
- 損傷のある弾性材料(BEHAV = 1)では、ユーザー指定のデータから計算された最後の勾配に従います。
- 温度依存が定義されている場合、TEMPjを昇順で設定し、荷重経路(および、必要に応じて除荷 / 再載荷経路)を温度ごとに設定する必要があります。温度依存が定義されているのに、材料特性の温度フィールドが設定されていない場合、材料特性の計算には最初のデータグループが使用されます。TEMPjは、それぞれのTEMPjとそれより前のPLUSフィールドとの間にあるすべてのMGASKデータフィールド(データグループ)に対して定義されます。TEMP1については、それ自身とMIDの間にあるすべてのデータフィールドに対して定義されるので、このルールは適用されません。
- PLUSフィールドの後の、EPLTYPE、およびGPLUNIT フィールドは空白のままにしておく必要があります。これらの値は最初のグループのデータの値と常に同じためです。