RBE3
バルクデータエントリ “参照”節点における運動を他の一連の節点における運動の重み付き平均として定義します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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RBE3 | EID | blank | REFGRID | REFC | WT1 | C1 | G1,1 | G1,2 | |
G1,3 | WT2 | <table conref="../../bank/solvers_shared_format_tables_b.dita#reference_jc5_v4z_vgb/solvers_shared_format_tables_b_table_tmf_5gz_fjb" id="analysis_technique_imperfection_r_table_skj_fhz_fjb"></table> | G2,1 | G2,2 | etc. | WT3 | C3 | ||
G3,1 | G3,2 | etc. | WT4 | C4 | G4,1 | G4,2 | etc. | ||
"UM" | GM1 | CM1 | GM2 | CM2 | GM3 | CM3 | 空白 | ||
空白 | GM4 | CM4 | GM5 | CM5 | etc. | 空白 | |||
"ALPHA" | ALPHA |
例
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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RBE3 | 14 | 100 | 1234 | 1.0 | 123 | 1 | 3 | ||
5 | 4.7 | 1 | 2 | 4 | 6 | 5.2 | 2 | ||
7 | 8 | 9 | 5.1 | 1 | 15 | 16 | |||
UM | 15 | 123 | 5 | 13 | 7 | 3 | |||
ALPHA | 1.45e-5 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
EID | 固有の要素識別番号。 デフォルトなし(整数) |
|
REFGRID | 参照節点。これは従属GRIDです。UMフラグに続く従属自由度を再定義することによって、この節点の従属自由度の一部または全部を独立にすることができます。 | |
REFC | 値が参照節点で計算される運動のグローバル成分。間に空白を含まない1、2、 ...、6桁のいずれか。 (整数 > 0) |
|
WTi | 節点Gi,jにおける次のエントリ上の運動成分に関する重み係数。 (実数) |
|
Ci | 節点Gi,jにおける重み係数WTiを持つ運動のグローバル成分。間に空白を含まない1、2、 ...、6桁のいずれか。 (整数 > 0) |
|
Gi,j | 平均化方程式内に重み係数WTiを持つ成分Ciを含む節点。 (整数 > 0または<PartName.number>) 9 |
|
UM | 従属自由度セット全体を再定義するデータセットが次に続くことを示すオプションフラグ。デフォルトでは、参照節点におけるREFC内のすべての成分が従属自由度セットを形成します。 4 5 6 | |
GMi | 再定義された従属自由度セット内の成分を持つ節点。 (整数 > 0または<PartName.number>) 9 |
|
CMi | 再定義された従属自由度セット内のGMiにおける運動成分。間に空白を含まない1、2、 ...、6桁のいずれか。 (整数 > 0) |
|
"ALPHA" | 熱膨張係数(ALPHA)が後に続くことを示すオプションフラグ。 | |
ALPHA | 熱膨張係数。 10 (実数 ≥ 0.0、または空白) |
コメント
- ほとんどのアプリケーションにおいて、並進成分の123のみをCiに使用することが推奨されます。Gijが共線的(一直線上)な場合は例外となります。1つの節点に回転成分を追加することによって、関連する要素の剛体モードを安定させることができます。
- Gijシーケンスの後ろに空白スペースを残すことは可能です。
- 一部または全部のREFC成分を従属自由度セットとして再定義する場合を除いて、従属自由度セットのデフォルトを使用する必要があります。従属自由度セットのデフォルトを使用しなかった場合は、次のようになります:
- この中の成分の総数(つまり、要素によって定義された従属自由度の総数)は、REFC内の成分の数(例では4つの成分)以下にすることができます。UMで定義される自由度の数が、REFCの自由度の数より小さい場合、OptiStructは必要な従属自由度を自動的に生成します。
- この中の成分は、REFCとGij_Ciで指定された成分のサブセットである必要があります。
- 拘束方程式[RM] {um} + [Rn] {un} = 0内の係数マトリックス[Rm]は非特異である必要があります。ここで、 umは従属自由度セットを示し、unは独立自由度セットを示します。
- AMSESまたはAMLS固有値ソルバーが用いられた場合、荷重を受けるRBE3が500自由度より大きい場合にはUMデータが用いられるべきです。大きな荷重を受けるRBE3は、UMデータを用いて荷重の中心GRIDを独立にしない限り、レジデュアルベクトルが多くの自由度を含むことになるために、AMSESまたはAMLSの実行時間が非常に増大します。UMデータを使用する場合は、RBE3のすべての独立自由度について剛性マトリックスが満たされます。それにより、非常に大きなRBE3の場合は実行時間が増大する可能性があります。節点の数は、HyperMeshマクロを使用することで減少させることができます。このマクロは、HyperWorks Script ExchangeにScript 1068としてリストされています:
- UMデータは荷重を受けていないRBE3には用いるべきでありません。これは実行時間の増加につながります。UMフィールドは、大変位非線形解析ではサポートされていません。
- 1つの剛体要素によって割り当てられた従属自由度は、別の剛体要素または多点拘束によって従属に割り当てることはできません。また、SPCデータ上で指定することもできません。大変位非線形解析については、従属節点(REFGRID)にSPCを適用できます。
- バージョン5.0では、モデル内で使用されている単位と独立した結果を得るためにRBE3要素計算が修正されました。このため、回転自由度の重みは、独立節点と参照ポイント間の平均距離の平方によってスケーリングされました。この変更は、RBE3要素内に回転自由度を持つ独立節点が存在する場合にのみ、結果に影響します。以前のRBE3定式化は、デバッグ文debug,OLDRBE3,1.0を使用して強制できます。
- 熱伝導問題において、剛体要素は無視されます。
- 特定のパート内でサポートされているローカルエントリは、モデル内のRBE3エントリの“完全修飾参照”を使用することで参照できます。完全修飾参照(PartName.number)は数値参照のフォーマットと類似しています。PartNameは、参照されるローカルエントリを含むパートの名前です(パート名はモデル内のBEGINバルクデータエントリで定義します)。numberは、パートPartName内で参照されるローカルエントリの識別番号です。完全修飾参照の使用の詳細については、ユーザーズガイドのパートとインスタンスをご参照ください。
- 熱膨張係数ALPHAを指定し、熱荷重がTEMPERATURE(INITIAL)およびTEMPERATURE(LOAD)サブケース情報エントリによって要求されると、熱膨張の影響が計算されます。要素の温度は、要素のすべての節点での温度の平均とします。ALPHAは、線形静解析、微小変位非線形解析、大変位非線形解析でサポートされています。
- HyperMeshでは、このカードはrbe3要素として表されます。