MATT1
バルクデータエントリ MAT1エントリフィールドの温度依存材料特性を、 TABLEMiまたはTABLEGエントリを介して指定します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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MATT1 | MID | T(E) | T(G) | T(NU) | T(RHO) | T(A) | T(GE) | ||
T(ST) | T(SC) | T(SS) |
例
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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MATT1 | 17 | 32 | 15 | ||||||
52 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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MID | MAT1エントリの識別番号に対応する材料特性の識別番号。 (整数 > 0) |
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T(E) | ヤング率に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
|
T(G) | せん断係数に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
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T(NU) | ポアソン比に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
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T(RHO) | 質量密度に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
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T(A) | 熱膨張係数に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数または空白) |
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T(GE) | 減衰係数に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
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T(ST) | 引張応力限界に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
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T(SC) | 圧縮限界に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
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T(SS) | せん断限界に関するTABLEMiまたはTABLEGエントリ識別番号。 (整数 ≥ 0 または空白) |
コメント
- このエントリのフィールド3、4…は、フィールド2によって参照されるMAT1エントリのフィールド3、4…と1対1で対応しています。MAT1エントリの特定のフィールドの値は、このエントリの対応するフィールドで参照されている表によって、置き換えられるか(TABLEM1またはTABLEGが使用されている場合)更新され(TABLEM2/3/4が使用されている場合)ます。上記の例では、EはTABLEMi 32によって変更され、AはTABLEMi 15によって変更され、STはTABLEMi 52によって変更されます。空白またはゼロのエントリは、MAT1エントリのフィールドに温度依存がないことを意味します。
- MATT1エントリは、対応するMAT1カードの空白エントリを参照する場合があります。この場合、それらのエントリは対応するパラメータのデフォルト値に対して適用されます。MAT1エントリのコメント4に従って、E、G、またはNUの初期値が提供されます。
- 一般的に、温度依存の項目ごとに表参照を提供することをお勧めします。下の表に、E、G、NUのバリエーションのいずれかがMATT1エントリで定義されていない場合に講じられる処置をまとめます。
表 1. ロッド要素 T(E) T(G) T(NU) 処置 x √ √ - 定数EはMAT1から使用されます。
- Gは表から検索されます。
- NUは考慮されません。
√ x √ - Eは表から検索されます。
- 定数GはMAT1から使用されます。
- NUは考慮されません。
√ √ x - EとGはそれぞれの表から検索されます。
- NUは考慮されません。
x x √ - 定数EとGはMAT1から使用されます。
- NUは考慮されません。
√:MATT1で定義されます。
x:MATT1で定義されません。
表 2. バー要素 T(E) T(G) T(NU) 処置 x √ √ - 定数EはMAT1から使用されます。
- Gは表から検索されます。
注: G < 1E-6の場合は、(表から)EとNUを使用してGが計算されます。√ x √ - Eは表から検索されます。
- 定数GはMAT1から使用されます。
注: G < 1E-6の場合は、(表から)EとNUを使用してGが計算されます。√ √ x - 定数NUはMAT1から使用されます。
x x √ - 定数EとGはMAT1から使用されます。
注: G < 1E-6の場合は、(表から)EとNUを使用してGが計算されます。√:MATT1で定義されます。
x:MATT1で定義されません。
表 3. シェル要素 T(E) T(G) T(NU) 処置 x √ √ - 膜成分、曲げ成分、およびそれらの連成成分については、GがE(MAT1から)とNU(表から)を使用して計算されます。
- 横せん断成分については、Gが表から検索されます。
√ x √ - 膜成分、曲げ成分、およびそれらの連成成分については、GがEとNU(それぞれの表から)を使用して計算されます。
- 横せん断成分では、
- MID3がPSHELLで指定されている場合は、定数GがMAT1から使用されます。
- そうでない場合は、膜パートと曲げパートに対して計算されたGの最大値が100倍されます。
√ √ x - 定数NUはMAT1から使用されます。
x x √ - 膜成分、曲げ成分、およびそれらの連成成分については、GがE(MAT1から)とNU(表から)を使用して計算されます。
- 横せん断成分では、
- MID3がPSHELLで指定されている場合は、定数GがMAT1から使用されます。
- そうでない場合は、膜パートと曲げパートに対して計算されたGの最大値が100倍されます。
√:MATT1で定義されます。
x:MATT1で定義されません。
表 4. ソリッド要素 T(E) T(G) T(NU) 処置 x √ √ - 定数EはMAT1から使用されます。
- NUは表から検索されます。
- EとNU(表から)を使用してGが計算されます。
√ x √ - EとNUはそれぞれの表から検索されます。
- EとNUの値を使用してGが計算されます。
- この場合、MAT1からのGは無視されます。
√ √ x - 定数NUはMAT1から使用されます。
x x √ - 定数EはMAT1から使用されます。
- NUは表から検索されます。
- EとNU(表から)を使用してGが計算されます。
√:MATT1で定義されます。
x:MATT1で定義されません。
- 温度依存の材料挙動をアクティブにして、温度フィールド(option = TEMP、TEMPDのSID、または熱解析サブケースのサブケースID)を定義するには、TEMPERATUREサブケース情報エントリ(type=MATERIAL)が必要です。
- TABLEM1またはTABLEGを使用すると、MAT1のそれぞれのフィールドがMATT1の表のデータによって置き換えられます。TABLEM2/3/4を使用すると、MAT1のそれぞれのフィールドが表のデータによって更新されます。
- HyperMeshでは、このカードは材料として表されます。