DRESP2
バルクデータエントリ OptiStructから目的の応答が直接得られない場合、DRESP2を使用して計算することができます。
この応答では、設計解析の反復計算の結果である任意の応答セットを、関数によって組み合わせることができます。このように定義された応答を、設計の目的関数または制約条件として使用することができます。DRESP2カードは、応答関係で使用する式と、応答関数を評価するための入力値を識別します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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DRESP2 | ID | LABEL | EQID または FUNC |
REGION | |||||
DRESPM | RID1 | MODELNAME1 | RID2 | MODELNAME2 | RID3 | MODELNAME3 | |||
RID4 | MODELNAME4 | 同様 | 同様 | 同様 | 同様 | ||||
同様 | |||||||||
VTYPE1 | RID1 | VOPT1 | RID2 | VOPT2 | 同様 | 同様 | |||
同様 | |||||||||
VTYPE2 | RID1 | VOPT1 | RID2 | VOPT2 | 同様 | 同様 | |||
同様 | |||||||||
VTYPEL1 | RID1 | LID1 | VOPT1 | RID2 | LID2 | VOPT2 | |||
同様 | |||||||||
VTYPEL2 | RID1 | LID1 | VOPT1 | RID2 | LID2 | VOPT2 | |||
同様 | |||||||||
VARTYPE1 | ID1 | ID2 | ID3 | ID4 | ID5 | ID6 | ID7 | ||
ID8 | 同様 | 同様 | |||||||
VARTYPE2 | ID1 | ID2 | ID3 | ID4 | ID5 | ID6 | ID7 | ||
ID8 | 同様 | 同様 | |||||||
同様 | 同様 | 同様 | 同様 | 同様 | 同様 | 同様 | 同様 |
例1
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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DRESP2 | 10 | FUNC1 | 999 | ||||||
DESVAR | 11 | ||||||||
DTABLE | PI | ||||||||
DRESP1 | 1 | ||||||||
DGRID | 11 | 2 | |||||||
DVPREL1 | 22 |
例2
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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DRESP2 | 3 | AVDIS | 7 | 2 | |||||
DRESP1 | 9 | 2 |
関連するカード
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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DRESP1 | 9 | TOPN | DISP | 1 | 3 | 4668 | |||
DRESP1 | 2 | BOTN | DISP | 1 | 3 | 5432 | |||
DEQATN | 7 | y(x1, x2) = (x1*1.5 + x2*4.0)/2 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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ID | 応答識別番号。DRESP2の各カードは、他のすべてのDRESP#カードを合わせた中で固有のIDを持つ必要があります。 デフォルトなし(整数 > 0) |
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LABEL | 応答のユーザー定義名。LABELは英字で始まる必要があります。 デフォルトなし(文字) |
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EQID | 応答関係を定義するDEQATN識別子。 デフォルトなし(整数 > 0) |
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FUNC | 引数に適用される関数。 13 デフォルトなし(文字) |
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REGION | 領域識別子。 4 デフォルト = 空白(整数 > 0、または空白) |
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DRESPM | 継続行の始まりを示します。この行は、マルチモデル最適化実行で使用するモデル固有の応答IDおよびモデル名ペアを定義します。 | |
RID# | モデル固有応答の識別番号。 14 デフォルトなし(整数 > 0) |
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MODEL NAME# | ASSIGN, MMOエントリで定義されているユーザー定義のモデル名。 14 デフォルトなし(文字) |
|
VTYPE# | 次に続く変数タイプ。
デフォルトなし(文字) |
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RID# | 上記のVTYPE#フィールドで定義された、対応する応答の識別番号。 デフォルトなし(整数 > 0) |
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VOPT# | 上記のVTYPE#フィールドとRID#フィールドで指定された、対応するベクトル応答に適用される関数タイプ。
|
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VTYPEL# | 次に続く変数タイプ。
デフォルトなし(文字) |
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LID# | 上記のRID#フィールドの対応する応答のサブケース識別番号。 デフォルトなし(整数 ≥ 0) |
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VARTYPE# | 次に続く変数タイプ。次のいずれかにできます:DESVAR、DTABLE、DGRID、DGRIDB、DGRIDL、DRESP1、DRESP1L、DRESP2、DRESP2L、DFREQ1、DFREQ1L、DVPREL1、DVPREL2、DVCREL1、DVCREL2、DVMREL1、DVMREL2、DVMBRL1、またはDVMBRL2。 5 12 15 17 デフォルトなし(文字) |
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ID# | VARTYPEがDESVAR、DTABLE、DRESP1、DRESP2、DFREQ1、DVPREL1、DVPREL2、DVCREL1、DVCREL2、DVMREL1、DVMREL2、DVMBRL1、またはDVMBRL2のいずれかの場合、このIDのリストは定義されているVARTYPEのエンティティを参照します。 VARTYPEがDGRIDまたはDGRIDBの場合、このリストはグリッドID / 成分のペアのリストであり、2の倍数番目に成分の値(1、2、または3)を指定します。例えば、DGRID, 11, 2は、グリッド11のY成分を示します。 12 VARTYPEがDGRIDLの場合、このリストはグリッド、成分ID、および座標系IDのリストであり、それぞれの2番目の値は成分(1、2、または3)、3番目の値は座標系の識別番号です。例えば、DGRIDL, 11, 2, 1は、ID = 1である座標系内のグリッド11のY成分を示します。 12 VARTYPEがDRESP1L、DRESP2L、またはDFREQ1Lの場合、このリストは応答 / サブケースのペアのリストであり、2の倍数番目の値がサブケースIDとなります。例えば、DRESP1L, 9, 1, 9, 3は、サブケース1に対して計算された応答9、およびサブケース3に対して計算された応答9を示します。 デフォルトなし(整数 ≥ 0) |
コメント
- DRESP2エントリは、DESOBJ、DESSUB、DESGLBのいずれかを通して、サブケースから参照されます。
- DRESP2のエントリは、DRESP1とDRESP3のエントリを合わせた中で固有の識別番号を持つ必要があります。
- はDRESP1LとSUBCASE、DRESP2LはDRESP2とSUBCASEによって定義された応答です。グローバル応答では、SUBCASE番号0を使用する必要があります。同様に、DFREQ1Lは、参照先のDRESP1応答に関連付けられた加振周波数を抽出するためのサブケースIDと一緒に対応するDRESP1応答を定義します。
- 同じ領域識別子を持つ応答は、同じ領域にグループ化されます。領域識別子が空ならば、DRESP2のそれぞれの定義に対して個別の領域が形成されます。DSCREENの定義におけるRTYPE EQUAは、DRESP2応答を参照します。同じ領域識別子を持つ応答では同じ式を参照することが重要です。詳細については、ユーザーズガイドの制約条件のスクリーニングをご参照ください。
- VARTYPE#の継続行はいくつでも定義することができます。DRESP2カードでVARTYPE#の継続行を記述する際の順番は指定されていません。カード上の任意の位置に、同じVARTYPE#を何度でも繰り返すことができます。ただし、値は記述されている順序で式(または関数)に渡されるため、VARTYPE#の継続行が記述されている順序は解に影響します。
- DRESP2カード上のエントリは、DEQATNカードの変数に順次割り当てられます。上記の例2でいえば、x1はID=9のDRESP1カードによって定義された変位応答であり、x2はID=2のDRESP1カードによって定義された変位応答です。
- DRESPiカードとDRESPiLカードを同一のDRESP2定義上に混在させることはできません。
- 制約条件が設定されたDRESP2に対してDRESP1L、DRESP2L、DFREQ1Lを使用する場合、DESGLBを使用してDRESP2を識別する必要があります。
- DRESP2の目的関数の中でDRESP1L、DRESP2L、DFREQ1Lが使用されている場合、DRESP2を参照するDESOBJは、最初のサブケースより前に定義されている必要があります。
- DRESP2データがDESOBJデータによって参照される場合、以下のような状況ではDESOBJデータは最初のSUBCASEよりも上の位置になければなりません:
- DRESP2にDRESP1L、DRESP2L、およびDFREQ1Lのデータが含まれる
- DRESP2にDRESP1、DRESP2、DRESP1L、DFREQ1L、またはDRESP2Lのデータが含まれない
- DRESP2にDRESP1、DRESP2のグローバル応答が含まれる。
DRESP2にサブケース依存のDRESP1応答が含まれている場合、DESOBJデータが適切なSUBCASEに含まれている必要があります。
- DRESP2が自身を直接的に、または再帰的に参照することはできませんが、複数レベルでの参照は許可されています。
- DGRIDおよびDGRIDBVARTYPEを使用して、指定した式または関数に渡す変数として節点の場所を選択することができます。節点の場所は、節点ID / 成分ペアのリスト(2の倍数番目の値が成分)として指定します。節点IDは固有の節点の識別番号であり、成分はGRIDバルクデータエントリ上の節点の場所X1、X2、およびX3フィールドです。
DGRIDB:
VARTYPE DGRIDBを使用して、基準座標系で節点の場所を選択できます。OptiStructでは、基準座標系はデフォルトの直交座標系です。
DGRID:
VARTYPE DGRIDを使用して、各節点の局所座標系で節点の場所を選択できます。この局所座標系は、特定の節点に対するGRIDバルクデータエントリのCPフィールドで指定できます。すべての局所(またはユーザー定義)座標系は、デフォルトの基準座標系に直接的または間接的に基づいています。
VARTYPE DGRIDLを使用して、ユーザー定義の座標系に関して指定された式や関数に変数として渡される節点位置を選択できます。これらの節点位置は、節点ID、成分、および座標系IDのリストとして指定され、それぞれの2番目の値は成分、3番目の値はユーザー定義の座標系IDとなります。節点IDは固有の節点の識別番号(ID)であり、成分はGRIDバルクデータエントリ上の節点の場所X1、X2、およびX3フィールドです。DGRIDL:
VARTYPE DGRIDLを使用して、各成分についてユーザー定義の座標系内の節点位置を選択できます。このユーザー定義の座標系は、それぞれの3番目の値として指定できます。すべての局所(またはユーザー定義)座標系は、デフォルトの基準座標系に直接的または間接的に関連付いています。
- 以下の関数をEQIDの代わりに使用することができます。FUNCを使用する場合、DEQATNエントリは不要になります。これらの関数は、タイプに関係なくDRESP2のすべての引数に適用されます。
関数 説明 式 SUM 引数の和 AVG 引数の平均 SSQ 引数の二乗の和 RSS 引数の二乗の和の平方根 MAX 引数の最大値 MIN 引数の最小値 SUMABS 引数の絶対値の和 AVGABS 引数の絶対値の平均 MAXABS 引数の絶対値の最大値 MINABS 引数の絶対値の最小値 RMS 引数の2乗平均平方根値 - 1つのDRESPM継続行で、複数のRID-モデル名ペアを指定できます。これらの応答はVARTYPE# -ID番号エントリによって定義された応答と同様に使用できます。ASSIGN, MMO を使用して、モデルのファイル名、および参照された応答定義を含むユーザー定義のモデル名を指定できます。
- 複数のDRESP#LVARTYPEを介して、一貫していない数の応答を参照できます。このようなエントリについては、以下の要件が満たされる必要があります:
- 対応するDRESP#LVARTYPEでリストされている1つ以上のDRESP#エントリが、1つの応答値のみを参照している必要があります。(かつ)
- 他のDRESP#LVARTYPEでリストされているDRESP#エントリが同じ数の応答を参照している必要があります。
- 上記の要件1が満たされない場合、すべてのDRESP#エントリ(すべてのDRESP#LVARTYPEでリストされている)により参照される応答の数が等しい必要があります。
許可された例:DRESP1 1 R1 STRESS ELEM SVM3 1 2 DRESP1 2 R2 STRESS PSHELL SVM4 1 DRESP2 3 MA 1 + DRESP1L 4 0 + DRESP1L 2 2 DRESP1 4 vol VOLUME DEQATN 1 f(a,b)=a+b
禁止された例:DRESP1 1 R1 STRESS ELEM SVM1 1 2 DRESP1 2 R2 STRESS PSHELL SVM2 1 DRESP2 3 MNA 1 + DRESP1L 4 0 + DRESP1L 1 2 + DRESP1L 2 2 DRESP1 4 vol VOLUME DEQATN 1 f(a,b,c)=a+b+c
許可された例では、DRESP1L=4により参照される応答の数は1です。 また、DRESP1L=2は複数の応答を参照しています。これは、複数の応答を参照するDRESP#Lがほかにないため許可されます。ただし、“禁止”の例では、DRESP1L=1は2つの応答を参照し、DRESP1L=2も複数の応答を参照しています(これは上記の要件2に違反します)。
- VTYPE#、RID#、およびVOPT#の各フィールドを使用して、DRESP2エントリにベクトルとして渡されるDRESP1応答とDRESP2応答を指定できます。VTYPEL#、RID#、LID#、およびVOPT#の各フィールドを使用して、DRESP2エントリにベクトルとして渡されるサブケース固有のDRESP1応答とDRESP2応答を指定できます。
- DFREQ1、DFREQ1L、DFREQ1V、およびDFREQ1LVオプションは、対応する周波数に基づくDRESP1応答からDRESP2/DRESP3に加振周波数を渡すために使用できます。これは、周波数応答とランダム応答最適化応答に対してサポートされます。
- DFREQ1
- 周波数に基づいた応答に対応する加振周波数。
- DFREQ1L
- 周波数に基づいたサブケース固有の応答に対応する加振周波数。サブケースIDも指定する必要があります。
- DFREQ1V
- 特定の周波数に基づいた応答の加振周波数のベクトル(対応するDRESP1のATTBフィールドを空白にして、参照先のDRESP1応答に対応する目的のすべての加振周波数を渡すことができます)。
- DFREQ1LV
- 特定の周波数に基づいたサブケース固有の応答の加振周波数のベクトル。サブケースIDも指定する必要があります。(対応するDRESP1のATTBフィールドを空白にして、参照先のDRESP1応答に対応する目的のすべての加振周波数を渡すことができます)。
- HyperMeshでは、このカードは最適化の応答として表されます。