UNBALNC
バルクデータエントリ モーダル周波数応答解析タイプ、直接法による線形過渡解析タイプ、または直接法による微小変位非線形過渡解析タイプにおけるローターダイナミクス解析の実行時の不均衡な回転荷重を定義します。不均衡荷重は、ローターの回転軸がZ軸となる円筒座標系で指定します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
UNBALNC | SID | MASS | GRID | X1 | X2 | X3 | |||
ROFFSET | THETA | ZOFFSET | T/FON | T/FOFF |
例
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
UNBALNC | 200 | 1.2 | 3103 | 1.0 | 0.0 | 0.0 | |||
0.3 | 45.0 | 0.1 | 2 | 110 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
SID |
デフォルトなし<整数 > 0> |
|
MASS | 不均衡質量の大きさを定義します。 4 デフォルトなし<整数 > 0 / 実数> |
|
GRID | 不均衡荷重が適用される節点の節点識別番号。 デフォルトなし<整数> |
|
X1, X2, X3 | “GRID”を中心とする円筒座標系を定義するために使用するベクトルの成分。このベクトルの成分は、“GRID”にある節点の変位座標系で、“GRID”から定義されます。 6 デフォルトなし<実数> |
|
ROFFSET |
デフォルト = 1.0 <整数 > 0 / 実数> |
|
THETA | X1、X2、X3で定義された円筒座標系における不均衡質量の角度位置(単位は度)。 デフォルト = 0.0 <実数> |
|
ZOFFSET |
デフォルト = 0.0 <整数 > 0 / 実数> |
|
T/FON | 不均衡荷重の適用の開始時間 / 周波数を定義します。 5 デフォルト = 0.0 <実数 ≥ 0> |
|
T/FOFF | 不均衡荷重の適用の停止(最終)時間 / 周波数を定義します。 5 デフォルト = 999999.0 <実数 ≥ 0> |
コメント
- 現時点では、同じセット識別番号(SID)を持つ複数のUNBALNCバルクデータエントリを含むモデルはサポートされていません。それぞれのUNBALNCバルクデータエントリには固有のSIDが必要です。
- 周波数応答解析では、UNBALNCバルクデータエントリはDLOADサブケース情報エントリによって参照されます。過渡解析では、UNBALNCバルクデータエントリはDLOADまたはRGYROサブケース情報エントリのいずれかによって参照されます。
- 回転座標系における不均衡荷重は、次の3つの要因の結果として生成されます:
- ROFFSETフィールド:
- TABLEDiエントリ内の各エントリは、X-Y平面(ローターの回転軸に対して垂直)における不均衡質量のオフセット距離を指定します。
- TABLEDiエントリ内の各エントリは、Z方向(ローターの回転軸)での不均衡質量のオフセット距離を指定します。
- 不均衡荷重の回転は、RSPINRバルクデータエントリのGRIDAおよびGRIDBによって定義された正のZ方向で発生します。
- 不均衡荷重の最初の位置と以降の回転方向は、円筒座標系を基準として定義されます。角度位置は、ベクトル(X1、X2、X3)そのものの方向がTHETA=0.0である場合の、Z軸とベクトル(X1、X2、X3)の両方によって定義される平面から測定されます。不均衡荷重の回転は、正のZ方向で発生します。
- 周波数応答では、UNBALNC荷重は同期解析に対してのみ使用できます。非同期旋回では荷重周波数がローター速度と異なり、ローター速度が不均衡荷重ベクトルの周波数になるからです。