MAT4
バルクデータエントリ 一定の温度材料特性(熱伝導、密度、および発熱)を定義します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MAT4 | MID | K | CP | RHO | H | HGEN | |||
DARCY | KAPPA | MU | K | CP | RHO |
例
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MAT4 | 24 | 200 | 2e5 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
MID | 固有の材料ID。
デフォルトなし(整数 > 0、または<文字列>) |
|
K | 熱伝導率。 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) |
|
CP | 単位質量あたりの熱容量(比熱)。 4 (実数 ≥ 0.0、または空白) |
|
RHO | 密度。 4 デフォルト = 1.0 (実数 > 0.0) |
|
H | 自然対流熱伝達係数。 デフォルト = 0.0(実数) |
|
HGEN | QVOLエントリで使用される熱生成機能。HGENはQVOLで使用されるスケールファクターです。 HGENはスケールファクターで、QVOLは単位体積あたりの生成されるパワー、Pin = 体積 * HGEN * QVOLです。 デフォルト = 1.0(実数 ≥ 0.0) |
|
DARCY | ダルシーフロー解析で次に続く流体材料プロパティを示すフラグ。 5 | |
KAPPA | 流体透過性。 デフォルトなし(実数) |
|
MU | 流体の動的粘性。 デフォルトなし(実数) |
|
K | 流体の熱伝導率。 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) |
|
CP | 流体の単位質量あたりの熱容量(比熱)。 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0または空白) |
|
RHO | 流体の密度。 デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) |
コメント
- 材料識別番号 / 文字列は、構造材料特性定義(MAT1、MAT2、MAT8、MAT9、またはMGASK)と共有することができますが、他の温度材料特性定義(MAT4またはMAT5)を含めた中では固有である必要があります。
- 文字列のラベルを使用すると、他のカードによって参照されている場合などに材料を視覚的に識別しやすくなります(例: プロパティのMIDフィールド)。詳細については、Bulk Data Input File内の文字列ラベルベースの入力ファイルをご参照ください。
- MAT4では、伝導要素の材料特性を指定することができます。また、MAT4では自然対流の熱伝達係数も提供します(CONV)。
- 熱容量(CP)は単位質量あたりで定義されます。これに密度(RHO)を掛けて、非定常熱伝導解析で熱容量マトリックスを計算します。RHOがMAT4エントリで定義されない場合、MIDが合致する構造材料エントリからの正の密度が使用されます。MAT4が合致する構造材料を擁さない場合は、デフォルト値である1.0が用いられます。
- ダルシーフロー解析では、多孔質媒体を通過する流体の流れが計算されます。媒体の多孔性は、KAPPAとMUを介して特性化することができます。OptiStructでは、ダルシーフローを使用して、強制対流熱伝導解析と対流トポロジー最適化の流体流れが決定されます。
- ダルシーフローは、現時点で、定常熱伝導解析でのみサポートされます。
- ダルシーフローは、定常熱伝導解析を介したトポロジー最適化でサポートされます。
- 純粋な解析では、モデル内に流体領域と構造領域が別々に設けられます。流体領域はDARCY継続行を含むMAT4エントリを使用して定義できます(解析では、1行目のK、CP、RHOなどの構造熱材料プロパティが、DARCY継続行を含むMAT4エントリで定義されている場合でも、これらは使用されません)。構造専用領域は、DARCY継続行のないMAT4エントリを使用して定義されます。
- ダルシー流速は次の式で計算されます:
(1) ここで、 - は、流体の多孔質媒体への浸透しやすさの推定です。完全ソリッド要素として定義された領域(DARCY継続行のないMAT4エントリ)では、すべての流体のMAT4エントリの中で最低の が10-9で乗算されて使用されます。
- 最適化のために、トポロジー設計空間では、流体熱材料プロパティと構造熱材料プロパティの両方を同じMAT4エントリで定義する必要があります。
- 詳細および流れ解析での節点圧力の計算方法については、ユーザーズガイドのDarcy Flow Analysisをご参照ください。
- CAFLUIDエントリに基づく1D流体流れを介した熱伝導は、MAT4エントリを使用してサポートされます。PAFLUIDエントリのMIDフィールドを使用して、MAT4エントリを参照し、流体材料プロパティを定義できます。
- HyperMeshでは、このカードは材料として表されます。