NLRGAP

バルクデータエントリ 直接法による過渡応答解析の非線形放射状(円形)ギャップを定義します。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
NLRGAP SID GA GB PLANE TABK TABG TABU RADIUS  

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
NOLIN1 21 3 4 XY 3 10 6 1.6  

定義

フィールド 内容 SI単位の例
SID 非線形荷重セットの識別番号。

デフォルトなし(整数 > 0)

 
GA 放射状ギャップ(シャフト)の内側のグリッド。

デフォルトなし(整数 > 0)

 
GB 放射状ギャップ(ハウジング)の外側のグリッド。

デフォルトなし(整数 > 0)

 
PLANE 放射状ギャップの方向を示す面。
XY(デフォルト)
YZ
ZX
 
TABK 次のいずれかを定義する表ID。
  • ギャップ剛性と時間の関係
  • ギャップフォースと貫通の関係

正の整数の場合、その値は時間とギャップ剛性の関係を定義するTABLED1エントリのIDです。

負の整数値の場合、その整数の絶対値はギャップ貫通とギャップフォースの関係を定義するTABLED1エントリのIDです。

デフォルトなし(整数 > 0)

 
TABG 時間の関数として表された放射状ギャップの距離の表ID。

デフォルトなし(整数 > 0)

 
TABU 時間の関数として表された放射状摩擦係数の表ID。

デフォルトなし(整数 > 0)

 
RADIUS シャフトの半径。摩擦により生じたトルクの計算にのみ使用されます。

デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0)

 

コメント

  1. 非線形放射状ギャップは、サブケース情報データセレクターNONLINEARを使用して選択する必要があります。
  2. 同じSIDを持つ複数のNLRGAPエントリが許可されます。
  3. NLRGAPは要素ではなく、NOLIN1NOLIN2NOLIN3NOLIN4のエントリと同様に非線形荷重です。これは、選択した面内のGAGBの相対変位を計算し、放射状接触をシミュレートするための適切な非線形荷重を適用します。
  4. GAGBにおけるXY面、YZ面、ZX面(PLANE定義に応じて異なる)の自由度が、解析セットのメンバーである必要があります。これはつまり、これらの自由度が従属自由度であってはならないこと、またこれらの自由度にSPCが適用されてはならないことを意味します。RADIUS > 0.0の場合は、面内回転自由度も解析セットに含まれる必要があります。
  5. NLRGAPの使用は、直接法による過渡応答解析のみに限定されます。
  6. XY面、YZ面、ZX面は、GAおよびGBの変位座標系に対して相対的に指定します。
  7. GAGBはいずれも節点であること、これらは一致していること、そして平行変位座標系を持つことが必要です。これら条件のいずれかが満たされない場合は、エラーによる強制終了が起こります。
  8. 正の摩擦係数は、半時計回りのシャフト回転に対応しています。


    図 1.
  9. この荷重エントリが使用される場合、過渡解析タイプのタイムステップアルゴリズムにおいて無条件の安定性が失なわれる可能性があります。大半の現実的な状況では、一定の正確性を得るために選択されるタイムステップのサイズは安定性の限度を下回ります。結果が発散してしまう場合は、タイムステップの縮小が推奨されます。
  10. GAおよびGBにおけるTABKおよびTABUによるフォースは、ギャップが閉じている場合にのみ存在します。モーメントが適用されるのは、ギャップが閉じており、RADIUS > 0.0の場合のみです。